小学校高学年 特にこの指導は気を付けたい
7年目、6年生の担任のときの話。
前の学年から引き継いだ2人の子が気になった。
詳しくは書かないが、登校渋りや欠席が目立った。
登校すれば良い表情。
活躍する機会もある2人。
でも、何かがトリガーとなり、休みがち。
年度当初は、子どもたちとの信頼関係づくりに力を入れる。
話を聞く。
反応する。
一緒に遊ぶ。
受け入れ、認め、褒める。
それでも、いけないことは諭すように伝える。
私に与えられた1年間でやれるだけのことはやった。
前年よりも欠席は少なくなった。
それでも、卒業を機に私の役目は終える。
小学校の担任、1年勝負で何が大事か。
いろいろと大事なことはあると思う。
その1つに「借金をつくらない引き継ぎ」がある。
小学校の先生って、1年単位で仕事をすることが多い。
学級担任は1年で交代。
だからこそ、「この1年でなんとかしよう!」という思いが強い。
この思いが強いから、指導にも熱が入る。
集団を指導しているので、指導によって伸びる子もいれば、そうでない子もいる。
担任は、伸びない子に対しても指導を続ける。
きっと伸びると信じて指導を続ける。
なぜなら、その子の周りは伸びているから。
こうして指導を続けられると、特に高学年は辛いと感じる子もいる。
ただでさえ周囲と比較して劣等感を意識し始める年ごろ。
担任が熱を入れて指導を続けることがうれしい事ばかりではない。
そして、ごく稀にだが
この指導を激烈にやってしまう人がいる。
子どもをとことん追い詰めるように。
できている周囲の子の存在をちらつかせて追い詰める。
「伸びないのはその子のせい」と言わんばかりの指導。
そのうち、学校が嫌になる。そりゃそうだ。
これが「借金」の状態。
学校に対してマイナスのイメージを抱いた状態。
そんな子たちを次の年に担任することが増えてきた。
年度当初は信頼関係づくりから。
信頼関係はだんだん築くことができる。
しかし、これって「借金」がなくなっただけとも思える。
学校に対するイメージがフラットな状態から関わってあげたいのに。
1年勝負だから。
子どもの力を伸ばしてあげたい。
教師としては良い志だと思う。
ただ、目の前の子が、「自分の指導で」「この1年で」必ずしも力が伸びるわけではないことも自覚しなければならない。
次年度以降に芽が出るかも…。
そんな期待を込めて、見守ることも重要だ。
学級担任としての「色」をどのくらい出すべきなのか。
これはそれぞれ考え方が異なる点だと思う。
だからこそ、これからも考え続けることが大切だと思う。
【「えがお」を大切に 焦らず、誠実に、前向きに】
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