学級経営最強論 (学級通信7年目②)
地区にある学級経営の同好会が開催する研究会に参加していた。
そこで実践紹介をする先輩の姿にあこがれた。
学級経営の実践の引き出しがたくさんある。
学級経営最強論
授業が上手になりたければ…
・指導法を書籍から学ぶ
⇒全ての教科、内容までできる?
・授業実践を先輩の授業から学ぶ
⇒その先生だから…そのクラスだから…
上の2つを踏まえ、教材研究を続ける
⇒良いけど、時間的、肉体的限界がいつかくる
授業が上手な先生が指導を続けると、クラスは良い状態になる?
多くの場合はそうなるでしょう。
しかし、そうではない可能性もある。
学級経営が上手な先生はどうか?
・先生が子どもを信じ、子どもが先生を信じている。
・子ども同士も信頼関係がある。
・失敗を受け入れる。肯定的な、温かい学級の雰囲気がある。
こんな学級で授業をすることができれば、指導スキルが多少低くても、子どもが先生を助けるように学ぶはず。
・子どもがたくさんつぶやく。
・進んで発表しようとする。
・疑問を投げかけ授業を活性化させる。
・ノートやプリントに考えをたくさん書く。
・最後まであきらめない。
きっとこんな姿が見えるだろう。
だから、教科の指導法も大事だけど、学級経営こそに力を入れるべきだと考えていたのがこのころでした。
強烈な言い方をするなら
学級経営最強論=学級経営を上手にできれば、それ以外のこともなんとかなる!
という持論を持って、学校に行っていました。
子どもたち同士をつなぐ(リレーション)
学級経営において、子どもたちの人間関係は重要。
「仲良くなる」ということも大事だが、
「互いを認め合う」という方に重きを置いていた。
高学年になると、人間関係が固定され始める。
ペアやグループがいつも同じ。
それ以外の子が入りづらい雰囲気になる。
どなたかの実践を応用して、週に1度、「福の紙」という活動を実践した。
やり方
(事前) 小さい紙、封筒を1人1枚用意
自分の名前を紙に記入して、封筒に入れる
①朝、1人ずつに封筒を配付
②こっそり中身を見て、もとに戻す
③帰りの会までに、「こっそり親切な行動をする」
④帰りの会で、自分がやった行動を伝える
⇒「ありがとう」と感謝の言葉を返す
ランダムに割り当てられるため、人間関係に関わらず、子どもたち同士の関りが見られた。
堂々と何かをやることに抵抗を感じる子もいるので、「こっそり」やることで、実践できるハードルが下がる。
帰りの会で、やったことを教え合っている姿、その表情があたたかい雰囲気で、こちらもうれしい。
ちなみに、担任の封筒も入っているため、誰か一人は担任のために何かしてくれて、これまたうれしい。
何もできなかった…という子は、相手のすてきなところ、がんばっているところを言葉で伝えるという形でOKにした。
知的好奇心を引き出すイベント
毎年、12月12日、京都の清水寺で発表される「今年の漢字」
これを予想するイベントを開催。
1年間を振り返り、「あんなことあったなー。」と会話が広がる。
辞書を片手に、「こんな漢字はどう?」と相談する子が見られる。
学級通信に、子どもたちの予想を載せると「あー、これ選ばれそうだなー。」と、また会話が広がる。
知的好奇心はくすぐりつつ、知識をそれほど求めずともできるこの活動。
うたういぬ学級では毎年恒例のイベントとなっています。
最近では、保護者にも予想をしてもらい、学級通信に載せています。
親子での会話のきっかけにもなっているらしいです。
学級経営最強論 まとめ
現時点で、この考えに変わりはありませんが、ポイントだけまとめます。
・子ども理解を、実践の土台にする
発達段階、学級・学年の実態を把握した上で実践をする必要がある。
現在地を確認して、適切なゴールを設定して実践したい。
・授業づくりも大事
さすがに授業づくりが下手すぎてはダメ。
知的好奇心を引き出す課題を設定すること。
どんな活動でも、子どもたちが安心して活動できる雰囲気をつくること。
・担任の人間性
子どもたちの鏡となる存在でいたい。
他者を受け入れる、認める姿勢を持つ。(肯定的・受容的)
自己開示の重要性:教師というより、一人の人間としての魅力
2校目、7年目にして、これで1~6まですべての学年を担任させていただきました。
様々な経験を経て、自信たっぷりに次の学校へ異動。
勢いのまま実践をしていたうたういぬ。
勢いよく実践する恐ろしさを次の学校で知ることになります…
ではまた次回。
【「えがお」を大切に 焦らず、誠実に、前向きに】
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