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1年生は玉手箱 (学級通信5年目)

異動1年目が順調でした。
学級崩壊寸前で砕けそうな心も癒えました。
2年目は1年生の担任でした。
2回目です。
1学年3学級でした。(学年主任、中堅の講師、5年目の私)
学校は違えど、同じ学年を再び受け持つ。
前回の経験が生かせる!と自信を持ってスタートしました。
しかし…

なんでこんなに偏っているの?

思ってたんと違う!

年度末、どの学年も次年度の学級編成で悩みます。
1年部は現1年生(新2年生)と現年長(新1年生)の2学年分の学級編成をする必要があるため、3学期は特に大忙し。
さらに、新1年生はいろいろな園から入学してくるため、子どもたちの情報の集約、学級編成の検討で頭を抱える状態です。
それでも、そのときのベストを考え学級編成をします。

それなのに、「学級編成が偏っているのでは?」と思うほど、当時の子どもたちの雰囲気や指導しやすさがクラスによって違っていました。

特別支援を要する子が、学級の20%ほどいました。
その子たちは、それぞれ、生活面、学習面、対人関係に課題を抱えていました。
学年に1人だけいた支援の先生は、常に私の学級にいる状態でした。
6月のある日、授業中に3人ほど外に出ていってしまったり、オープンスクールで保護者が来ているのに、教室から逃げてしまったり…

学級編成で事前に分からなかったのか…?

園からの引継ぎの内容は正しかったです。
しかし、それはあくまで「園での生活では」という状態です。
慣れ親しんだ園での様子と、入学後の学級での姿は一致しないことも多いです。
特に、45分授業×5時間のような、型にはまったような生活スタイルが合わない子もいます。
集中力が続かない、粘り強く取り組むことが苦手な子にとって、学校の生活様式はなかなか合いません。
それでも、合わせないといけないので、苦しくなります。

反対に、園での生活では支援が必要だったけど、型にはまった学校での生活スタイルが合う子もいます。

というわけで、1年生の学級編成は読めない。
「箱を開けてみないとわからない。」
まさに、玉手箱状態でした。

環境を整える

学校全体の取り組みでした。今も心がけて指導しています。

個性が色濃く出ていた学級でした。
まず、力を入れたことは環境を整えることです。
教室では、机の中やロッカー、廊下の荷物掛け、本棚、昇降口の靴箱など。
整っている状態が気持ちが良いということが分かるように指導を続けました。
これは、誰でもできることです。
だからこそ、誰でも先生から認められ、褒める言葉をもらえます。
ちょっとしたことですが、子どもとの信頼関係を築くため、教師の指導が通りやすくなるために、力を入れました。

年度当初、熱心に指導することも、時間が経つことで忘れてしまうこともあるかもしれません。
環境を整えることは、定期的に確認が必要です。
こうした点に乱れが見られるようだと、学級の雰囲気も変化が見られます。

写真が与える情報の強さ

良い写真が撮れると学級通信つくりたくなるんですよねー。

1年生の学級通信は、学校と保護者をつなぐツールとしても有効です。
この年も、授業や生活の様子を定期的に発信していました。
学級通信を振り返ると、良い写真が多く掲載されていました。
良い写真とは
・子どもが笑顔の写真
・真剣な表情で取り組んでいる写真

これらを載せることで、保護者の安心感にもつながっていたと思います。

また、このような写真は簡単に撮影できるものではありません。
・このような表情の場面をつくる
 →楽しい授業、やってみたい課題
・常にポケットにデジカメをいれておく
 
→今はタブレットも普及していますが、デジカメは持ち運びが便利
子どもの生き生きとした表情をつくること、その表情を逃さないことを意識して学校生活を送っていたように思い出します。

やっぱり学年主任って、すごい!

3学級の1年部。私の学級だけ変な雰囲気。
このままではまずい…そこで主任は考えた。
1年生だけど、
算数の授業だけ子どもたちを入り混じらせよう!

それぞれの学級を3等分して、入り混じらせる。
2つの効果がありました。
・単純に、うたういぬの指導の負担を減らす。
 指導に手が掛かる子も3等分に分ける。
 かなり負担が減りました。
・落ち着いた状態を多くの子に味わわせる。
 普段の授業で特別に支援を要する子ばかりに対応していると、その他の子たちの感覚が少しずつズレていきます。
 落ち着いた状態で授業を受けること、課題に向かって一生懸命がんばるこの姿を互いに見せ合うことは、学級や学年全体に良い効果をもたらしました。

1年生の1学期に、こんな大胆な手立てを打てる主任、かっこいいなって思いました。
これだけでなく、授業でも行事でもこちらが迷うことがないように、どんどん決断をして進めてくださいました。
担任として、管理職と思いが一致しないときも、フォローを欠かさず、間に入るようにどちらにも声を掛けてくださいました。


オリジナルの夏祭り 学校現場に必要なことってこういうことをやる余裕かもしれません…

夏休み前には、生活科の授業で夏祭りをしました。
水遊びコーナー、ダンスコーナーを設けて、子どもたちが自由に遊びました。(店番ーお客さんは交代で)
スイカ…に見立てたビーチボール叩き。
主任の指揮のもと、伸び伸びと計画をさせてもらいました。

私事ですが、結婚式を挙げた年でもありました。
結婚式では子どもたちのお祝い動画を上映してもらいました。
節目の年に担任した子たちって、こういう点でも良く覚えているものです。

1年生の1年間の伸びって、2~6年生とはまた違うものを感じることができます。
その成長を共に味わい、喜ぶことができる良さ
1年生の担任をする魅力をたっぷり感じました。

【「えがお」を大切に  焦らず、誠実に、前向きに】

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