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①ドラッカーマネジメント 【マネジメントとは?】
最近、僕の会社ではドラッカーブームがきている。
今さらドラッカー?と思われる方もいるが、僕は管理者になるまではピータードラッカーという人物がいたことすら知らなかった。自分の知識として取り入れるために自分なりに解釈し説明していこう。
本を読んだ感想
まず、僕がこの本を読んだ感想を話そうと思う。
この本はマネジメントの基本と原則が詰まった本であり、ある意味思想書のようなものでもあると思った。何かのエビデンスがあるわけでもないし、とても抽象的ではある。
だが、僕はこの3年間管理者として仕事をしてきたが、ドラッカーが言っていることにとても共感できるし、管理者としての倫理観を改めさせられる。
マネジメントとは
マネジメントとは、組織や個人の目標を効果的かつ効率的に達成するためのプロセスや方法を指す。
僕は、マネジメントの役割とは今の取り組みをどうやって守っていくのか、どうやって存続可能にできるか、管理すること。それがマネジメントだと思っていた。だが、ドラッカーによるとマネジメントの役割はさまざまであると言っている。
①組織個有の使命を明確化し、それを遂行するために仕組みをつくる。
②組織の中で、人間を活かす。人々に、生計の糧、コミュニティ、地位、自己実現を与える。
③主目的以外の側面で社会に与える影響を適切に処理する。
④短期的な顧客獲得、利益獲得と長期的な発展・成長・存続のバランスをとる。
⑤管理的活動(今の取り組みを持続可能にする、強化する)と企業家的活動(新しいことに挑戦する新たな価値を創造する)のバランスをとる。
主にこれらのことがマネジメントだとドラッカーは言っている。
これらのマネジメントの役割を自分の立場に置き換えて考えてみる。
①組織個有の使命を明確化し、それを遂行するために仕組みをつくる。
僕ら軽貨物配送会社の使命とは何か。
企業はお客様のために仕事をしなけばならない。僕らにとってのお客様は、配送先の方とクラアントの両方がお客様だと思う。
配送先とクライアントが求めるニーズに密接に寄り添い、お客様へお荷物を安全かつ効率的にお届けすること。これが使命だ。これらの使命を遂行するために日々、配送効率を考えコース編成や適切なドライバー配置を考えている。
②組織の中で、人間を活かす。人々に、生計の糧、コミュニティ、地位、自己実現を与える。
・『生計の糧』
業務量の確保や適正な報酬制度を整えることで、ドライバーが安心して働ける環境を提供することが大事だ。一個単価の案件では稼げるコースや稼げないコースが出てきてしまうため、ある程度、公平になるようコースを編成し業務配分を行なっていく必要がある。
・『コミュニティ』
コミュニティを与えることは、安心感や一体感が生まれ、個人の成長にもつながると考えている。実際に僕の会社では、エリアごとにチーム制にしてドライバー同士が助け合い、問題を共有・解決できる環境を作っている。
・『地位』
配送業は、底辺の職業だと思っているドライバーが多くいるが、僕らの仕事は重要な社会インフラを担い、地域社会に貢献している。
誇りを持ち胸を張って仕事をしてもらえるよう、社会的意義をドライバーへ認識させる必要がある。また、組織内のキャリアアップやドライバー評価制度を整備することで、努力が報われる環境を作っていくことが重要だ。
・『自己実現』
自己実現とは、自らの可能性を最大限に発揮し、成長を感じられる状態のことをいう。自己実現はさまざまなことがあげられるが、主にそれぞれのドライバーの能力を理解し、活かせる環境を与えることが重要だと考える。例えば、配達スピードが早く、正確な配達ができるドライバーには、稼げるコースに入れてあげるなど。他にもドライバー評価をしてあげることで自己実現につながると考えている。
③主目的以外の側面で社会に与える影響を適切に処理する。
僕らの主目的とはなにか?、それは『荷物を届けること』である。
荷物を届けるうえで、配送時の車両によるCO2の排出が社会に与える影響だ。この課題解決は、配送車両のEV導入しかない。
だが、かなり難しい課題だと個人的には思っていて、なぜならEV車購入にはお金がかかるし、個人事業主であるドライバーに理解してもらいEV車購入を検討してもらう必要がある。これらは世界的な目線でも大きな課題であり、今後10年以内にはEVが一般的な車両となる可能性が高まっている。
僕らの会社では、ほとんどのドライバーがリース車で仕事をしているため、現在は、高価格ではあるが、EVが普及すれば、EV車を提供しているリース会社と提携し、多くのEV車導入が可能になると考えている。
④短期的な顧客獲得、利益獲得と長期的な発展・成長・存続のバランスをとる。
現状の短期的、長期的な具体的な施策をあげてみる。
『短期的な顧客獲得、利益獲得』
品質をあげることで顧客満足度があがり、荷物が増え、利益が上がると考えている。品質の悪いドライバーには、十分な時間と場所を設けヒアリングをおこなっている。さらには、一人一人の生産性にも目を向けて、無駄な稼働を削り、手の空いたドライバーの荷物を確保し、売上にコミットしている。
『長期的な発展・成長・存続』
今後、会社が発展していくうえでドライバーの数は間違いなく増えていく。
今の仕組みでは管理しきれないため、ドライバー情報や支払い明細の作成をDX化し効率化を図っている。
これらの短期的な利益と長期的な成長のバランスをとることは、持続可能なビジネス運営のカギである。「今すぐに利益を得ながら、未来への投資を怠らない」という視点で、具体的な施策を実行し続けることが重要だ。
⑤管理的活動(今の取り組みを持続可能にする、強化する)と企業家的活動(新しいことに挑戦する新たな価値を創造する)のバランスをとる。
『管理的活動(今の取り組みを持続可能にする、強化する)』
管理的活動でいうと、業務プロセスの最適化の面ではDX化に取り組んでいたり、ドライバー育成の面では、安全講習やフィードバックの仕組み整備などに取り組んでいる。
『企業家的活動(新しいことに挑戦する新たな価値を創造する)』
今は、具体的なことは浮かばないのだが、個人的には、現状、業務委託で仕事を請け負っている立場であるが、今後、新規事業を担当する『イノベーションチーム』を設置するなどして、荷主となり新たなサービスや新たな価値を創造していきたいと思っている。
今回は、ドラッカーが語るマネジメントとは?について取り上げ、自分の仕事と照らし合わせ書いてみた。3000文字近くも打っていると疲れてきて最後の方は、頭が回らなかったが頑張って書けたと思う。ドラッカーマネジメントの基礎をしっかりと理解することで、管理者としての在り方を学ぶことができている。今後もドラッカーについて書いていきたいと思っている。
読んでいただきありがとうございました。
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