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外部効果

外部効果とは市場参加者以外の人々や環境に影響を及ぼす経済的な効果を指す。具体的には、ある人の経済活動が全く関係のない第三者に良い影響を与える場合は「外部経済(正の外部効果)」と呼ばれ、悪い影響を与える場合は「外部不経済(負の外部効果)」という。

正の外部効果
(例1:教育) 一人が教育を受けることで、その人の知識やスキルが向上し、社会全体に良い影響を与える。
(例2:ワクチン接種) 個人がワクチンを接種することで、感染症の拡大を防ぎ、他の人々を守る。

負の外部効果
(例3:環境汚染) 環境汚染: 工場が大気や水を汚染すると、近隣住民や生態系に悪影響を及ぼす。
(例4:喫煙) 喫煙者の健康被害は、受動喫煙者にも影響を及ぼす。

外部効果が存在する場合、市場は効率的に機能しない可能性がある。例えば、環境汚染による負の外部効果がある場合、企業はそのコストを内部化せずに生産活動を行う可能性がある。そのため、これらの外部効果は、政府や法律が介入して内部化される必要がある。

  1. 税金や料金の導入
    負の外部効果(例:環境汚染)を減少させるために、排出税や汚染料金を導入することがある。これにより、企業は環境への悪影響を考慮して活動を調整する必要が生じる。

  2. 規制と規制遵守
    政府は法律や規制を通じて、外部効果を制御する。例えば、排ガス規制や廃棄物処理の基準を設けることで、企業や個人の行動を調整する。他にもタバコのポイ捨てを防ぐために「ポイ捨て防止条例」を設置することで、外部効果が内部化される。

  3. 補助金やボーナス
    正の外部効果(例:教育)を促進するために、補助金やボーナスを提供することがある。例えば、再生可能エネルギーの導入に対する補助金は、環境への利益を内部化する手段となる。

これらの方法は、外部効果を市場メカニズムだけでは適切に考慮できない場合に、社会的に望ましい結果をもたらすために用いられまる。外部効果を検討することは、経済的な効率性や社会的な公正性を実現するために欠かせない。

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