陰陽の等価交換
こんにちは。今回は、小池康仁著『「自分」の生き方』を参考に、「陰陽の等価交換」について書いてみます。
1 はじめに
陰陽論とは、2500年前から国家理論として活用されてきた理論で、この世は陰(マイナス)と陽(プラス)がバランスを取り合って成り立つという考え方である。言い換えれば、マイナスと同じだけプラスがあるという見方ともいえる。
朝と夜、男と女、太陽と月、表と裏といったように、互いに影響し合い、補い合いことで、陰(マイナス)と陽(プラス)がバランスを取り、常に表裏一体で存在する。
五行説とは、木・火・土・金・水という五種類の元素が互いに影響をおよぼしながら世の中を動かしているという考え方である。陰陽論と五行説を組合せたものを陰陽五行説(陰陽五行思想)という。
2 陰と陽のセンタリング
誰でもよいときがあれば、落ち込むときもある。落ち込んだとき、そのことでマイナスの側面にフォーカスするのではなく、プラスの側面を探すと、決してマイナスばかりではないことに気づく。
例えば、電車に乗り遅れたとしても、次の電車の方が空いていることもあるや、偶然友人に出会うこともある。このように捉えることで、マイナスにに偏りがちな見方や思考(自分の感情)を、マイナスとプラスの中央に移動させ、センタリングさせることができる。
苦難や困難など望まないものは誰もが避けたいと思うだろう。陰陽論に従えば、苦難や困難がなければ、後の人生にチャンスは訪れない。これを知ることで、自分にとってはプラスにはならないが、人に喜んでもらえることをして生きていこうという認識を育むことができる。
例えば、困っている人を助ける、大切な友人や家族に贈り物をするなど、毎日少しずつ、自分の周りにいる人に喜ばせてみよう。
このような陰(マイナス)の積み重ねを率先して行うことで、後で達成感や成果の陽(プラス)を享受することができる。それだけなく、多くの人々から感謝され、愛されるようになり、誰もが欲しいプラスが勝手に引き寄せられてくる。
マイナスの分だけ、必ずプラスがやってくる(「陰陽等価交換の法則」)。
3 五徳本能
著者は、五徳本能という概念を理解し、人生に活かすことこそ、「人生を変える公式」の秘密と説く。五徳本能とは、仁義礼智信のことである。
仁徳は、相手を思いやる(守備本能)。
義徳は、いまの課題に一生懸命取り組む(攻撃本能)。
礼徳は、礼節を守り、言葉遣いを正す(伝達本能)。
智徳は、知性を磨き続ける(習得本能)。
信徳は、魅力をつける(引力本能)。
自分の生き方・あり方やものごとの本質を探究し、仁義礼智信の五徳を意識することを日常の中で実践することで、自分らしく生きられる。
4 まとめ
「禍福は糾(あざな)える縄の如し」。この世の幸と不幸は表裏をなし、、人生においては不幸と幸せが交互に来る。
陰陽五行説では、自分の想いを周囲に伝えることの重要性を説く。人との出会い、目の前に起きる出来事に感謝して、自分の感情のセンタリングと仁義礼智信の五徳を意識することで、心豊かに生きていける。
ありがとうございます。