第12回俳句四季新人賞応募作
本村早紀です。以前応募した第12回俳句四季新人賞の30句「尾骨」を掲載します。今見てもちゃんと面白い作品もある一方、これはないだろ、みたいな句も多く、この時より多かれ少なかれ成長した部分はあるのだろうと思えます。
※【】内はルビ
水打つて魂二十一グラム
棚のうへ綿埃みな朝焼す
聖画に蠅マネキン滅ぶ雨の午後
殄滅を選ぶ神がみ巴旦杏
トピアなるからすのゑんどうがこはい
あめつちに押しつぶされし野外劇
滴りや崖路【ほきじ】に道祖神あまた
レモン熟る獣使ひの青き痣
鳥渡る国境といふ