八ヶ岳高原の夏~大竹しのぶと天空の星とキノコ料理と その1
大竹しのぶの渾身の歌唱に、絶妙なタイミングで何とか見られた天空の星、そして八ヶ岳の自然の恵みを生かしたお料理の数々…
八ヶ岳高原の夏を一泊二日で楽しんできました。
まずは一日目。
強い台風がようやく日本を離れつつあった8月17日の昼頃、標高1345.67mとJR線の中では一番の高所に位置する駅として知られる野辺山駅に到着。
乗ってきたのは、その名も「HIGH RAIL 1375」。山梨県の小淵沢駅と長野県の小諸駅をつなぐ小海線を走る観光列車です。
清里駅と野辺山駅との間にあるJR線標高最高地点など、見所ではスピードを落として走ってくれ、観光案内の放送も流れます。
野辺山駅からシャトルバスに乗って八ケ岳高原ロッジへ。
敷地内にはロッジの他に、東京・目白にあった旧尾張徳川家本邸主屋を移築したヒュッテ(ドイツ語で山小屋の意味。ここはハーフティンバー様式)や音楽堂があります。
どれも、木の温かな風合いを生かした、周囲の自然に溶け込む建物です。
音楽堂で行われた、大竹しのぶさんのアコースティック・コンサートが今回の旅のメインです。
コンサート終了後には、曲目一覧のペーパーが配布され、親切だなあと感激しました。
どの曲も、そして曲間のトーク(素顔が垣間見えて、楽しく面白い)も素敵でしたが、とりわけ鳥肌が立ったのは、やはり『ヨイトマケの唄』でした。
最初の夫、二番目の夫、お父様、お母様、二人のお子様、ご友人…
色々な方がトークの中に出てきましたが、特に、最初の夫、そしてお母様について、思いの深さが窺われて印象深かったです。
また、本編最後の2曲(いずれもエディット・ピアフのシャンソン)の曲順がいいなと感じました。
全身全霊を込めた愛が溢れ出す『愛の賛歌』の絶唱の後、静かに力強く歌う『水に流して』には心打たれます。
それにしても、大竹さんは天性の役者さんですね。ほんわかしたトークから歌に移った瞬間、表情も雰囲気も一変。その歌の世界の人物に憑依していてまさしく「役者唄」でした。
特に白から黒に衣装をチェンジして登場した、後半冒頭の2曲、山口百恵の曲で、役者っぷりを顕著に感じました。
その2 に続きます。