『メア・トルメンタ・プロペラーテ』を生声で♪ ~ 村松稔之 カウンターテナー リサイタル
いつまでも暑かったかと思えば、快適な秋は超短くて早くも初冬の空気に。
温暖化の進行を強く感じる今日この頃です。
「芸術の秋」を楽しむべく、カウンターテナーの歌手、村松稔之さんの自主企画リサイタルに出かけてきました。
カウンターテナーの生の歌声は、この夏に初めて聴き、あまりの美声に感銘を受けてyoutubeの動画巡りをしてみて知ったのが、村松稔之さんです。
細身の身体から流れ出す情感豊かな歌声に酔う、秋の夕べのリポートを。
第1部ではクラシックな歌曲、第2部ではイギリス民謡やシャンソンなどのポピュラーな歌と、趣を変えた構成で、ピアノ伴奏も分野を異にする二人の方が担当。
要所要所で軽妙なトークが入り、前半の歌曲の歌詞の字幕や各曲のイメージ映像の映写等の工夫も凝らされていて、とても楽しめました。
特に深く印象が刻まれたのは、J・A・ハッセ作曲のオラトリオからの一曲『メア・トルメンタ・プロペラーテ』。フィギュアスケート・宇野昌磨選手の、この曲を使った演技が大好きという個人的理由からですが、生の歌声で聴くと、焦燥感や高揚感が一層つのります。
※全然違う話ですが、宇野昌磨選手の名前を出したので、この機会に一言。
先日の試合、グランプリシリーズ中国杯で、久しぶりに優勝を逃して2位でしたが、ご本人は今シーズン、「ジャンプにも表現にもスピンにも全てに全力を注いで、自分で満足できるスケートを目指す」という、これまでとは違った心境で試合に臨んでおり、SP,FSともに手応えをつかんだようです。
何より、フリーの演技後エキシビションまで、ずっと自然にこぼれる笑顔(昨シーズンには、全勝したにも関わらずあまり見られなかった笑顔)で、今後に向けての展望も聞くことができたのが、ファンとして、とてもとても嬉しかったです。
アンコールで最後に歌われたのは『翼をください』。
何かと騒がしい世の中にあって、まっすぐな思いが心に染みわたりました。
ひとつ残念だったのは、近くの席に座った年配の女性たちのグループの中の方が、間奏や曲間に喋ったり、歌の最中に飴の包装紙(多分!)をガサガサむいたり、プログラムをめくる音をたてたり…と、かなり自由奔放な行動をとられて、気が散ってしまったこと。
公共の場でのマナーには気を付けたいものです。
さて、今回の「美味しいもの」。
会場が池袋東口ということで、駅からほど近い宮城県のアンテナショップで牛タンの定食を楽しみ、1983年開業のレトロな純喫茶『皇琲亭』にて珈琲&チーズケーキを頂きました。
心もお腹も満たされた一夜でした♪