家を建てる

家が建ちました。

小さなログハウス

まさかこんなちゃらんぽらんの最上級ちゃらんぽランランの自分が家を建てるとは思っていなかったので本人が1番驚いています。家を眺めながら人生とはわからないものだとつくづく思いました。


数年前に全てを捨ててパンツ2枚、Tシャツ数枚、何故か家にあったパスポートを持って放浪の旅に出て、タイやベトナムをフラフラ。象さんのエサ用バナナとは知らずに象さんを眺めながら「あまり甘くねーなー」なんて思って食べていました。周りの人にめちゃくちゃ笑われてました。そりゃ鳩の餌用の豆食べてる人いたら笑いますもんね。

雨に濡れたTシャツを木の枝に干して乾かしていたらおじさんに盗まれました。上半身裸のままTシャツを買いに行きましたが誰も気に留めません。上半身裸でいる人がチラホラいるからです。日本なら不審者です。新しく買ったTシャツにはHONDAと書いてありました。絶対に非公式です。なぜなら右袖にはTOYOTAと小さく書かれていたからです。まさかのコラボTシャツです。平和な世界がTシャツの中にありました。

タイのホテルと呼んで良いのか迷うような恐ろしく暗いホテルへチェックイン。フロントの奥からおじさんがやってきて鍵を投げてきました。ありがとうと言うとタバコを咥えたおじさんは片手をあげて去っていきました。かっこいいおじさんでした。チップを渡したらマンゴージュースをくれたのでその場で飲んだら手を差し出して来ました。まさかの売り物でした。そして部屋のシャワーは水しか出ませんでした。まだまだタイやベトナムの話はありますがこんな感じでフラフラとアチラコチラへ流され運良く生きてきました。本当に運が良かっただけです。僕は英語もタイ語もまったく話せませんでしたが少しだけ覚えてあとは身振り手振りで会話を成立させてました。


これからどう生きるか考えながら流れ着いた岩手で今の奥さんに出会い、トントン拍子に結婚して家族がいきなり5人になりました。でも何か決心したりなど深く考えてはいませんでした。ただ幸せだな〜としか考えていませんでした。

その幸せな気分を維持するために頑張って働き家を建てました。

夫婦2人のお気に入りBESSさんの平屋に出会い、その場でこの家を建てると決めました。いつも無料でコーヒーを飲ませてもらってウッドデッキでまったりさせてもらっていただけなので担当の人も驚いていました。これが挑戦かはわかりませんが、僕には挑戦でした。

初めて家を建てたので色々決めることや書類集めが大変でしたがなんとかローンも通りドーンと家が建ちました。


小さな家ですが昔から憧れていた薪ストーブがあります。子供の頃よく遊んだ友達の家にある薪ストーブがとても羨ましく、遊びに行くたびに薪ストーブの前で遊んでいました。自分の家にも薪ストーブがあったら…といつも妄想にふけってニヤニヤしてました。怪しい子供です。なんなら薪ストーブに入って暮らしたかったくらいです。なので薪ストーブがある家が大前提でした。5人で住むには少し狭いですが、いずれ子供たちは自立して家を出ていくのが前提なのでそれまでは皆の体温を感じて暮らせる家にしました。



お気に入りの薪ストーブ

薪ストーブが大変なのは薪集めです。最近は妻と薪をもらいに行ったり、家族で薪割りをしたりと次の冬に向けて休日は忙しく過ごしています。頭の中は薪集めの事でいっぱいです。なるべくお金をかけずに薪を集めようと妻と頑張っています。それなりに人脈も広がり、今現在家にある薪ラックが埋まるくらいには集まりました。あとは割っていない玉切りと呼ばれる丸太を割るだけです。斧でスパンスパン割るのですが、途中で心が折れます。腰も折れます。薪が割れる前に心が割れます。もともとガラスのハートですので。途中から薪割り機の登場です。文明の利器ってやつです。僕より働き者です。最初から使えば…とは言ってはいけません。なぜなら斧で割ることにロマンがあるからです。そのロマンを妻に見せつけないと新しい斧を買ってもらえないのです。現実とはそういうものなのです。もう1本斧が欲しいのです。


家を建てるのはとても面倒くさい工程が多いです。土地も買わなくてはならないし、土地の契約もして、家の契約をして、ローンの契約をして…どれが何に使う書類かわからないけど妻がちゃんと仕分けてくれていました。さすが僕の妻。僕が苦手な事をサラッと終わらせてくれます。ですので僕の挑戦というより妻の挑戦でした。



そんなこんなで薪ストーブの火を眺めながらコーヒーを飲んでハンモックに乗ってまったり生活してます。


これが僕の挑戦して良かった、というより幸せに暮らしていたら家を建てる挑戦に行き着いてより幸せになった。が結論です。

#挑戦してよかった

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