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【授業のヒント】-漢文教育

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教員が授業の準備をするときに、こういうのもあるよ、というヒントを教材に即して書いています。
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#授業のヒント

『戦国策』斉策「蛇足」(授業のヒント)

 状況を想像させるための発問を提示するには、その発問を考える教員も疑問から逃げてはいけない。教材に違和感や疑問を感じたら、とことん突き詰めて考え、発問の形にまで持っていくのだ。大事なことは教材である漢文を論理的に読むことだ。突き詰めて考え、疑問を持つためには論理的に読む必要がある。  「蛇足」は高校の入門期に取り上げることの多い教材である。入門期だから発問によって深く掘り下げる必要がないと思うのは、生徒たちを侮っているとしか思えない。今回は「蛇足」を使って、発問の工夫の仕方を

『史記』「鴻門之会」(授業のヒント)

 状況を想像させる発問が授業を活性化する。そのためには生徒に、具体的な状況が重要なのだと感じさせる必要がある。  今回は「鴻門之会」を取り上げて、状況を想像させる発問を工夫してみる。  「鴻門之会」宴席の場面での発問では、「項王はなぜ范増の合図に応えなかったのか?」というものがある。グループ学習に取り上げられたのを見たことがあるが、活発に学習活動が行われているとは思えなかった。課題が難し過ぎるのである。正解らしい答えが出なくても、いろいろ違った意見が出てくればいいのだが、こ

『論語』郷党「廏焚」(授業のヒント)

 良い発問は授業を活性化する。逆に言えば、授業を活性化するための発問が良い発問である。授業を活性化するとは、生徒たちに自主的に考えさせ、言葉として発信させるということだ。そのためには発問を工夫する必要がある。工夫の一つとして、状況を考えさせる発問がある。  状況を考え、想像できるようになると、生徒の頭の中で、作品はよりリアルなものになっていく。リアルなものになるほど、ほんのちょっとした違和感などから、頭の中には疑問が湧いてくる。その疑問は自主的に考えるうちに生まれたものである