見栄なし投資法「番外編」:[素人投資家が“賭け”る時]
ヴェ〜ガスって唇噛みながら発音したら、Las Vegasのことや。ラス・ベガス!行ったことある?そう。バクチの街や。今までのオバちゃんのブログを読んでくれはったら分かるけど、オバちゃんは[投資はバクチとちゃうで]を書いてるくらい、株式投資とギャンブルをはっきり分けてるんよ。だけど、今回は投資家であるオバちゃん目線の”賭け”る時を語るでぇ。
オバちゃん、株を買う時は、[投資は究極の推し活や]が大原則。だから、地球を元気にしてくれる研究、自分を楽しませてくれるアイデア、日本に何らかの利益をもたらしてくれる企業、なんかも条件に入ってる。そうでないと、「儲かる」理由で投資なんかしたら、自分の努力ではどうにもならん株価やのに、上下する度に一喜一憂せなアカン。それこそルーレットで赤の目、黒の目どっちや〜〜ってなって、バクチになる。心臓バクバクしっぱなしで体に良〜ないよね。だから、毎日どうなってるやろぉ?って、「もちまる日記」観るのと同じくらい楽しみになる株しかポートフォリオにおまへん。
でも、今回はそんなオバちゃんが、株式指標もよく分からん素人のくせに、なんで数億円貯まってるかの極意をとうとう公開や。この記事は、見栄なし投資法のエクセプション(例外)ルールってことやね。なぜかと言うと、投資している最中に、とんでもない事変が起きることがあるんや。いつものルール使ってたら、間に合わんて言うこと。青信号で横断歩道渡ってても、トラック突っ込んできたら、引き返すか、超ダッシュするか、身守るのが先決やろ?そういう時の話や。だから、ちょっとルール破った話するで。
オバちゃん、バクチもパチンコもやらんのやけど、昔から、不良で遊び人やったオトンの影響からか、ゲーム大好きなんよ。もちろん今みたいなコンピューターゲームのこととは違う。ボードゲームや。将棋も大好きや。こういう考えて勝つゲームが好きやと、投資と似てることも多いから、この手の種類のゲームが得意な人は投資は上手になると思うで。「知らんけど〜」ってことやけどな。
でも、オバちゃんの場合、頭使って実力比べするゲームが好きなだけではないんや。運次第、っていうゲームも好きや。百人一首の札使って遊ぶ「坊主めくり」。しはったことある?家族が集まった時、みんなでしはったら楽しいよねえ。オバちゃん子供の頃、お正月に親戚の集まりで、大人は大人で酒盛りしてて、子供は子供で別部屋に集まってよーゲームしたんよ。百人一首で一番取るには、とにかく上の句覚えなアカン。これもオバちゃん負けず嫌いでよー覚えたよ。でも、小さい従兄弟たちと一緒に遊ぼう思たら、「坊主めくり」が最高に楽しいんや。段々溜まっていく札で、最後の最後でボーさん引いてしもて、すっからかん。そして、次の幼稚園児の従兄弟がお姫さん引いて優勝や。何度、畳の上転げ回って笑ったか!
そういうわけで、ゲームで遊ぶ、っていうことに、エエ思い出がいっぱいあるオバちゃんは、結構上手にゲーム言うもんとの「距離感」を大事にしてこれたと思うんや。百人一首はお正月にしかセーヘンから、そういう特別な時間の楽しみは、毎日起こることやない、って無意識に分かってた。そのことで「ゲーム中毒」にならずに済んだんちゃうかなぁ。
だから、[投資はバクチとちゃうで]を読まれた方は、オバちゃんがギャンブルに対してネガティブな印象を持ってる風に思われたかもしれんけど、実際は「運次第」のギャンブルがどれだけ楽しいゲームなんかは、ヨォ分かってるつもりなんよ。ただし、投資は百人一首の上の句を徹底的に覚えていくことで勝率があがっていくのに似てるけど、賭け事は坊主めくりなんや。だから全部スッても「あ〜楽しかった」ってならんと!と思ってるわけ。
そんな風にゲームやら、賭け事を定義してきたオバちゃんやけど、ギャンブルが合法で町中ゲームだらけというとんでもないアイデアを具現化した「ラスベガス」っちゅう街を、砂漠の何もないところにアメリカのギャングが作ったって知ったのは、大好きな映画「ゴッドファーザーPart II」やった。[オトンの遺言と遺産]にも書いたけれど、ウチの父親は、一緒に映画観ると、オバちゃんには分からん常識や背景のことを、かなり具体的に説明できる人やった。更に、遊び人やったからギャンブル関係については、殊の外詳しかった。
父親が言うには、「ラスベガス」は楽しそうな場所やった。「お金」が目的やない。ゲームで「勝つ」のが大事なんや、言うてた。(もうこの時点で、あのオヤジは、ギャンブル中毒予備軍だったんが分かるけど、その頃はまだオバちゃん素直に聞いてたんや)オバちゃんは、畳の上で転がってお腹が捩れるほど笑ったあの感覚が、町中に溢れている光景を想像した。楽しそう!
やけど、、、そんなことってあるかな?勝つ人おったら、負ける人もおる。それがオバちゃんの出したラスベガスという場所への疑問やった。ゲームが好きでも、負けたこともいっぱいあって、悔しくて眠られへんかった経験もある。全部が全部坊主めくりのギャンブルしかない街で、ずっと笑い続けられるわけがない。お正月だけでエエ場所なんと違うやろうか?
とにかく、オバちゃんは「ラスベガス」という場所にものすごい興味を持った。それ以来ラスベガスと聞くだけで、好奇心でワクワクもした。本に出てきたり映画に出てきたりすると、どんどん想像が膨らんで行った。
今日本で天才中の天才の一人やろうと評判の高い落合陽一氏。オバちゃんは彼の本も読むけど、彼のおとーさんの落合信彦氏の本は若い頃夢中になって読んだわ。経歴捏造云々言われてるけど、作品をドキュメンタリーって読むからそういう批判が出るんよね。全部小説と思ったら、どれも群を抜いて面白いよ。長い間ミステリーなおっちゃんやったけど、息子があそこまで優秀やったら、やっぱりタダの嘘つきおじさん違うんちゃうかな〜。そして、その落合のおトーちゃんの代表作の中に、主人公がラスベガスで一世一代の博打にウッて出るシーンがある。主人公はオッサンやのに、感情移入しやすくて臨場感があって、心臓バクバクしたよ。おもしろかった〜。
も一つは、大好きな映画トップ10に入れる「レインマン」や。オバちゃんこの映画好きでなぁ。トム・クルーズ主演映画の中で一番好きや。連絡を絶っていた父親が亡くなった言うて、遺産もらいに行ったら、何ももらわれへんで、自閉症のお兄ちゃんとロードトリップっていう内容や。映画館4回観に行って、当時1万円くらいしたVHSもアルバイトして買うたわ。今でもTVでやってたら最後まで観てしまう。お、脱線した。堪忍堪忍やで〜。
本題や。「レインマン」でもラスベガスが出てきたわ。サントラのBGMも良かった。エエシーンや。ハイライトのシーンや。オバちゃん、前述の通り、ラスベガス言うところは、マフィアとかギャンブルとか、なんとなく世間にあるネガティブな印象と相まって、よくワカランままやったんやけどね。この映画観た後は、やっぱりワクワクする場所やし、数字で坊主めくりして遊ぶ場所で、楽しむか楽しまないかは自分で決められるんや、って思えて、初めて「いつか実際に見に行って遊んでみよー」って決めたんよ。
興味が湧くと益々映画が面白くなる。レインマンと同じ監督の「バグジー」は、ラスベガス作った男の話やったし、スコセッシ監督の「カジノ」もヴェガスで起こる複雑な人間ドラマやった。
そして社会人になって、行ったよラスベガス。それも行こう!って直行でラスベガスに行ったわけではないんや。まずは、「グランドキャニオン」や。あのオレンジ色の太陽の下をドライブしながら、その途中「レインマン」みたいに「ラスベガスに立ち寄る」っていうシナリオで行ったんよ。
楽しかった〜。ガイドブック持って、面白そうなショー選んで、毎晩見に行った。あの「レインマン」で見たルーレットもやってみたし、ちょっとだけ「ブラックジャック」のテーブルにも座ってみたで。素人ギャンブラー・サンカラゴ姉ちゃん(←まだ若かった) デビューや!当時はアジア人の女の子なんかあんまりおらんかったからか、ディーラーもテーブルの他の客も優しくしてくれたわ。
全部無くなるまで遊ぼーって決めてた賭け事やからね、気楽やし強気やったで。そして、あの日のあのテーブルや、面白いことが起こったんや。指トントンて「もう1枚ちょうだい」って頼もうとしたら、右と左のプレイヤーから同時に「あかん」言うて、止めの手が入ったんや。多分ブラックジャックの常識として、もう1枚引いた方が負ける確率が高くなるっていうことやったんやろう。一瞬オバちゃん心の中で、そんなん分かってるよ。「賭け」に出てるんや!って思った。それに、他のプレイヤーの判断に絶対口挟んだり、アドバイスしたらアカン。それこそルール違反や。
でも、若い頃のオバちゃん、何も知らん子供に見えたんやろうなあ、二人が同時に手出したんで、ディーラーもウチに「どうする?」って聞き直してくれた。オバちゃんも、二人の親切心にわざわざ反抗することもないから、ペコって頭下げて、「ごめんなさい。ステイします」言うた。結果そのゲームは、隣に座ったプレイヤー二人とディーラーのお陰で、勝たしてもろたんよ。そして、これが有名な「ビギナーズラック」や。
でもその時、ギャンブルど素人のウチがそこに座ってると、皆が真剣に勝負できへんて言うことも悟った。だから、丁寧にお礼言うてキリがいい所で退出したわ。勝った金額は一万円くらいやったかなあ。でも勝ったから楽しかったんちゃう。皆さんと遊んでもろうたからエエ思い出になったんや。やっぱりベガスはええとこやった!
もちろん、中毒患者を無理やりこさえたら詐欺やで。でも知ってなあかんのや。ギャンブルは「運試し」の坊主めくりなだけとも違うと言うことを。
「ハウス・エッジ」のルールがある。このルール知らずに絶対ベガス行ったらアカンのや?それは、どのゲームも確率上で、ハウスつまりゲーム主催側が勝つ率が高くなってるってことや。ルーレットしても、赤か黒、で勝率50%なんと違うんやで。0と00という目が入ってるから、賭ける方は負ける確率の方が高くなる。ということは、時間が経てば経つほど、負ける確率が益々高くなっていくんや。だから、ギャンブルっていうのは、ウチのアホオトンが言ってたのとは違って、「勝つ」のが大事なんとちゃう。「ワクワクする時間を買ってる」っていう認識だけが大事なんや、ってオバちゃんはそれを実体験したんや。
今回は、前置きの話が長すぎてごめんやで。やっと投資の話や。そういうわけでや!オバちゃんにとっては、ルールを守っていれば、ラスベガスは楽しいところやった。今では子供も遊べる場所も増えに増えて、町中が家族エンターテイメントや。ディズニーもいいけど、ラスベガスのホテルは手頃で食事だけでも行く価値あるレストランいっぱいある。そしてショーの質の高さは世界一レベルや。個人的に楽しい経験させてもらったから印象がエエっていうこともあるけど、クールな視線で見ても、ここまで人間の欲望に忠実に発展してきた町の破天荒さは、個人的な嗜好で分析するより、投資アイデアとして注目に値するなあ、って思ってはいたんよ。
でも、アメリカの話やし、日本社会や自分の生活に直接関わるわけないから、実際には「お金費う場所」としてしか考えてへんかった。だから、もちろんラスベガスに関する株なんて「推し活」株でもないから持ってもおらんかったよ。そう。リーマンショックまでは!
リーマンショック。そうあれは、世界経済ダダダだーって、大地震と大噴火と大洪水が同時に起こった感じやったねぇ。アメリカでも大銀行破綻するし、日本だって山一證券潰れてしもて、もうあの時、こんなことあるんやな〜って、映画観てるみたいな非現実的な感覚やったわ。オバちゃん持ってた株もとんでもないことになってた。でも、オバちゃん、ほら素人やし、[最強の投資リスクマネジメント]にも書いたけど、「覚悟」とプランB持ってるからさ。なんとかなるって、思ったん。いや、なんとかしよ〜って思った。そこで命なくなったら終わりやけど、生きてるわけやから。危機こそチャンスや!
で、考えた。証券マンたちやプロの投資家たちのお勧めは、今こそ安全な堅実株が安くなってる時やからお買い得ですよ〜っていうのが主流やった。そんなん、プロに言われんでも分かってる。でも、逆はどうよ?こんな時には見向きもされへん株。「ベガス」や。オバちゃん。閃いたんよ。町中ガラガラやきっと。閑古鳥鳴いて、ゴーストタウンに違いない。で、初めてベガス関係の株調べてみた。とんでもない低さやった。60分の一くらいやったかもしれん。いや、ほとんど値段ついてなかったわ。
すぐ買うた。ちょっと日本にも関係している株探して、いつもと同じ応援する「推し活」の気持ちが湧いてきたから、いける。上がれ、頑張れ、今は我慢の時でも、またあのキラキラで、馬鹿げたほど水使うべラジオの噴水ショーやるんや!あの不思議な音楽BGMに乗せて、現実とは思えない「ミスティア」を、人間業じゃないサーカスするんや!みんなが結婚式前に羽目はずす独身パーティ成功させて、『What happens here, stays here. ©︎ (ここで起きたことは、ここだけの秘密)=ラスベガスのスローガン』で日常に戻ったらニヤってできる、あの街に戻るんや〜!っって。
お察しの通りや。結局予定よりずっと短い数年でとんでもない利益出してくれたわ。これから遊びに行って、「シルク・ド・ソレイユ」のショー全部観て豪遊してもお釣りくるわ。ベガスで泣く人もいっぱいおるらしいけど、自分のルールさえ守ってたら、最高に楽しくベガスで遊ぶ方法もあるわけや。だったら、楽しい方に“賭け”な。なぁ。