缶コーヒー

「全部"COLD"、ついにそうなったか」

僕は10時の休憩時間に1人で缶コーヒーを飲むことが日課になっていた。
あまりお腹がつよくないこともあり、"HOT"を好んで飲んでいるが、気温が暖かくなってくるにつれてホットの領域はコールドに侵略されつつある。
先週からは2台ある販売機の、ホットの微糖は選択肢が3つに減ってしまっていた。
しかし、コールドに比べて明らかにホットの売り切れが早いことから無くなることはないだろうと"たか"を括っていたのだが、
まるでそんな考えは甘いとでも言うようにこんなことになっていた。

飲むのをやめてやろうか、と思ったが、そんなことで誰に食らわすこともできないし、唯一喰らってしまうのは自分だと気づいて、そういうのはやめておくことにした。

休み時間にコーヒーを飲めないのはつまらないので、意を決して、今日のところは冷たい缶コーヒーを飲むことにして販売機に向かうと、当然のことだが選択肢がぐんと増えていて不覚にもどれにしようか迷ってしまった。

冷暖論争とお腹の具合との関係を捨てて選んだ"ペルーブレンド"と言うコーヒーはけっこう美味しく、気分は爽快になった。

明日は何を飲もうか

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