胃の中の青いガスが粘膜を溶かしている。 スローモーションで怒鳴り散らす。 ニコニコでピキピキ。笑顔なのか殺す顔なのか 自分でも見分けられない。 最初は袖に火の粉が飛…
深夜0時。 街灯の暗がりの向こうで何かが崩れる音がした。その音は一瞬にして暗闇中に溶け込み、遠くからバイクのエンジン音が聞こえた。 俺は布団の中で丸くなり、眠りに…
さゆ
2022年11月25日 23:50
胃の中の青いガスが粘膜を溶かしている。スローモーションで怒鳴り散らす。ニコニコでピキピキ。笑顔なのか殺す顔なのか自分でも見分けられない。最初は袖に火の粉が飛んだだけだった。今では家の中の全てが燃えている。天井まで背伸びした炎が楽しそうに踊ってる。ソファが真っ黒い煙を噴き出している。それ、もっと燃えろ。俺も楽しい。もう夜なので洗濯物をおろさなきゃ。慌ててベランダへ出てみたがもう朝
2022年10月30日 00:22
深夜0時。街灯の暗がりの向こうで何かが崩れる音がした。その音は一瞬にして暗闇中に溶け込み、遠くからバイクのエンジン音が聞こえた。俺は布団の中で丸くなり、眠りにつくところだった。半分夢に浸かっていて、体からはあたたかい蒸気がゆっくりと吹き出していた。しかし、鋭い物音で膨張した眠気は破裂した。 その日は一睡もできなかった。車窓を叩きつけてすれ違う新幹線の機械的で暴力的なスピードで時間は過ぎてい