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日本を原ねて 心の健康 ストレス解消【護命僧正】

 34 護命僧正(749~834)
いけばな古書籍一覧 小林鷺州著 大日本華道会
 南都の元興寺の護命僧正が花を好んで自ら作り佛にも供え自分にも立てゝ楽しんだ。
 当時の花畑であったと云う土地が奈良市に花園町と称してあとを留めている。が、其の頃は花道が未だ現今のように一般に流行したとは思われない。護命僧正が入寂せられたのが紀元1494年である。くだって京都栂尾山の明恵上人が護命僧正の花の挿し方を追慕されて之を行はれた。
 僧正の定められた花の規矩(枝の配置)たる地水火風を上人(1173~1232)は地水火風空に改められたと云う。上人の入寂は紀元1232年である。                             
                        101ページ

日本の生花 日本の美と教養 西堀一三著 河原書店
 世親(400~480)(320~400?)の「唯識論」に「生相未来ヲ立つ」の語があるように、未来を作るのを特に「生相」としたのであった。西域の地に生まれ、…「生相未来ヲ立つ」といっているのは、庶民的自覚をよく現わした生花にもこめられている精神であった。かの古流の祖が「護命僧正」を特に尊敬しているのも、世親の「唯識論」の研究者として知られる人であるからであった。…ひろく東洋の文化に通じるもので「篇」と「作」がある文字を作ったのも同じ心得であった。…他を思う心があって、その互いの間にある「必ず」を知ることである。…「万葉集」にある。   221・222ページ
  
 唯識ということ(唯識二十論)を読む 兵藤一夫 書秋社
 物質は四つの基本要素(四大種)から成るとする考え方です。…仏教では伝統的に、物質はすべて地水火風の四大種とその四大種から造られたもの(四大所造)から成っていると考えます。この四大種というのは…物質を構成する性質のようなもので、地は硬さ、水は湿り気、火は熱さ、風は動きを示します。
 この世のすべての物質はこれらの四つの性質とその四つの組み合わせによって造られている。すなわち四大所造と考えます。 137・138ページ                                       

 護命僧正は無為自然をあらわし、生活感情をあらわしている。


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