【文フリ東京39】読書会をテーマにした同人誌を発行します!
読書サークルToughではじめての同人誌を作りました!
題して「タフのパン」。
12/1(日)に東京ビッグサイトで開催される「文学フリマ東京39」で販売します!(価格=500円、72ページ)
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読書会のこれまでを総括する座談会「読書会6年やってみたけど、どうだった?」をはじめ、メンバー各自が自由に考えたいことを書いたエッセイ3本も収録しています。
こちらでは、本の最初にかかげた巻頭言を紹介します。メンバーのひとりが草稿を書き、ほかのメンバーが推敲しました。特に「タフ」という言葉が意味するものについて考えたその過程で、私たちの活動へのスタンスもはっきりしてきたように思います。
東京ビッグサイト・西3.4ホールのスペース【F-23】で、お待ちしています!
はじめに
皆様、はじめまして。この度我々Toughは「タフのパン」という同人誌を発行いたします。
私たちは株式会社ゲンロンで行われた批評再生塾の第二期に参加し知り合いました。塾の修了後は同期の有志によるウェブサイトの運営などを経ながら読書会を続けてきました。
できることを続ける中で数年越しに信濃、西川口と要の三人が集まり、新しく何かをやってみようかという話になりました。
Toughというサークル名は第一に自分たちに課すものです。辞書を引いてみると、「丈夫な」「断固たる」「厳しい」「難しい」という意味があります。力強い文章を書き、読者の皆様へ何か意義ある内容を届けたいという思いから来ています。
この現代日本社会で暮らしていて、社会的により良い方向へと進んだという話をあまり聞かないのは私たちだけではないはずです。この日本社会は「厳しい」状況なのだから、暮らしていくにはタフでなければならないと皆さんも日々感じているのではないでしょうか。
この世界は力の強さによって成立しています。確かに「力強い」「丈夫」という意味としてのタフであることに越したことはありません。しかし、それにしても私たちはどうしたらタフになれるのでしょうか? そしてなぜこのような「厳し」く「難しい」状況に陥ってしまっているのでしょうか?
また、私たちは本当にささやかながら読書会をやってきました。指定した本を読んできて感想を言い合う。時には本にとどまらず、映画を観たり美術館へ鑑賞に出かけることもしました。こうしたコンテンツの鑑賞は確かに一人でもできます。一回一回はごく簡単な取り組みかもしれません。しかし長期にわたってやっていくことはできるでしょうか? 私たちはどれだけ孤独な状態で、タフにコンテンツと向き合い続けることができるのでしょうか?
私たちは以上の問いに対して道筋になりうる言葉をただただ探したい。そう思ってこの「タフのパン」を作りました。タフな世界を生き抜くのは大変なことです。この本を通じて少しでも皆さんの歩みの手助けになりますように。