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さくらさく。
澄んだ空、あたたかい陽だまりの中、
ピンクに染まった散歩道を歩いていく。
「さくらだ!ママ、さくら咲いたね☺️」
ついこの間まで赤ちゃんだったその手は、
すっかり大きくなっていて、繋いでみるとなんだか頼もしくて。
「かわいいね〜◯◯ちゃんの好きなピンク」
桜の木の下。
最近ばぁばに買ってもらった、子供用のカメラを片手に、夢中で写真を撮るあなたの横顔は、まるで桜の花みたいに凜として、どこか儚げに見えた。
「もうすっかりお姉ちゃんだね。」
我が子の成長はあっという間だ。
成長の一瞬一瞬が、まるで桜の花のよう...
咲くまではあんなに長いのに、
咲いた瞬間は嬉しくて。
どんどん成長していく姿を見ていると、
嬉しいはずなのに、どこか切なくて。
「いつまでも、貴女のことを応援させてね」
心の中で、そっと....
ひと言つぶやいた。
やわらかい風と淡いピンクに包まれて。
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