さろじーに

1990年、田舎生まれ。 26歳で都内の外資系企業に転職。 都会と田舎の情報格差を思い…

さろじーに

1990年、田舎生まれ。 26歳で都内の外資系企業に転職。 都会と田舎の情報格差を思い知る。 2023年10月、32歳で大学院生になる。 将来やりたいことがない「田舎文系女子」に届け~!と思いながら書いています。

最近の記事

外資企業、二人の女性、二つのキャリア

外資系企業の人事として働いていたときの話。 女性だらけのチーム。みんないい意味でドライで、大人で、素晴らしい労働環境だった。 一緒に働いていた二人の女性。 二人とも日系大手の人事から転職してきた人だったが、キャリア志向は180度違った。 一人は「日系企業で埋もれるよりも、得意な英語を活かしてガンガン働きたい」というバリキャリタイプ。バリ子さんとよぶことにする。 もう一人は、「日系企業で人事にいると、全部自分たちがリード取らなきゃいけないんですよ。外資なら本国の指示に従えば

    • 田舎で頭が良い女性は生きづらい

      高校までの18年間を田舎で過ごした。 離れて気付いたことは、「なんか生きづらかった」ということ。 それが苦しかったということを認識して、 そのしがらみに自分なりの距離を置くことができるようになったのは、 30歳をすぎてから。 それでも「地元で求められるような人にはなれなかったな」 という思いは今も完全になくなってはいない。 例えば小学校のとき、児童会長は女の子だった。 「女の子にやってもらうなんて、男子は情けない」 という雰囲気を感じた。 中学校では、生徒会長は男の子がやっ

      • 【不合格体験記】私はこうしてUSCPAに落ち続けた

        26歳の時、英語以外の専門性を身につけたいと思い、USCPA(米国公認会計士)の勉強を始めた。 (私が専門性を身につけたいと思ったきっかけはこちらからどうぞ) BECは2回目の受験で78点で合格したものの、その後の3科目は69~72点くらいで落ち続け(経済的にも精神的にも地獄)、BECがExpireしてしまい現在に至っている。 私がいかにUSCPAに落ち続けたのかをここに書くことで、 今悩んでいる人のヒントになることがあれば幸いである。 ※私が受験していたのは、2024

        • 留学先で引きこもりになる

          留学を志すくらいの人なら、もれなく明るくて活発で、さぞ陽キャなんでしょうな~と思うでしょう? いるんです。留学先で引きこもっちゃう人。 しかもそんなに珍しくないんです。 1年留学経験があるが、私のことではない。 留学先にいた。 正確には、いたらしい。本人が引きこもっていたから、会ったことがない。 同じ大学からきている人から話を聞いただけだ。 そんなのありえない、もったいない、と思うだろう。 正直、私は留学先で引きこもってしまう人を責める気にはなれない。 そうなってしまう

        外資企業、二人の女性、二つのキャリア

          日本の難関大学から留学行くより、海外大学の入学を推す

          ジブリ映画の中でもナウシカが大好きな私は「風!」と言われたら「谷!」と言ってしまうのだが、 アメリカの大学に行っていた人なら「ボストン!」と言われたら「キャリアフォーラム!」と言ってしまうだろう。 日本で受験戦争を勝ち抜き、難関大学に入学。 3年の秋から、半年間の留学。 帰国してすぐに就活を開始。 大学もすごいのに、留学まで!すごい!と思うだろうか? もちろんすごい。こんな経歴の人は、たくさんの努力を重ねている人が大半だ。 だが、残念ながら努力に見合うだけの評価は、就活市場

          日本の難関大学から留学行くより、海外大学の入学を推す

          「英語『が』できる」と、「英語『で』できる」の大きな差

          26歳で外資企業の人事として採用してもらえた。 入社して半年ほど経ったとき、税理士法人の方に来社していただく機会があった。 社内で日本の税金についての説明会をしてもらうためだ。 40代の税理士の男性が一人と、 アシスタントの20代女性が一人。 最初にアシスタントの方がひととおり英語で説明してくださり、 質疑応答のパートでは、その女性が社員と税理士の男性の通訳をする形で 進めてくださった。 ちょうどその頃、英語で仕事をすることにはだいぶ慣れていたので、 社内転職を考えていた

          「英語『が』できる」と、「英語『で』できる」の大きな差

          田舎は田舎でも、商業高校はいいよなァ

          「理系はいいよなァ」に続いて、私の僻みしかない 「〇〇はいいよなァ」シリーズ。 そこそこ以上に学校の勉強ができれば、 特別な思いでもないかぎり、普通科の進学校に進むだろう。 15歳の私もそうだった。 そして、「商業高校っていいなァ」と気付いたのは30歳のとき。 税務の仕事をしていたときだ。 教えてくれたのは、商業高校出身の同僚だ。 商業高校には難関大学の経済学部や商学部の推薦枠があるらしい! 普通に共通テストと大学個別の試験を受けて入ろうと思ったら かなり頑張らないとい

          田舎は田舎でも、商業高校はいいよなァ

          田舎出身、純ジャパでも英語で仕事をしている私が、日本の英語教育に思うこと【後編】

          前編では、高校英語まででで英語はできるようになる理由として、 「文法」について書いた。 後半の今回は、もうひとつの理由「語彙」について話そうと思う。 まず断っておくのは、語彙に関しては、高校英語で必要十分に語彙がインプットされるのは、進学校に行った人限定かもしれない。 私の理解による「進学校の英語の語彙」は、 ・英語のテキストの他に、速読英単語などの語彙だけの参考書を使う ・毎回、英語の授業のときに単語テストがある という感じだ。 高校生の頃は、寝る前や通学中、授業の直前

          田舎出身、純ジャパでも英語で仕事をしている私が、日本の英語教育に思うこと【後編】

          田舎出身、純ジャパでも英語で仕事をしている私が、日本の英語教育に思うこと【前編】

          日本の英語教育はダメだ。 中学~高校の6年間、今は小学校から英語を学習するのに、 日本人はちっとも英語ができないじゃないか。 よく言われていることだ。 でも私はそうは思わない。 私は中学、高校の6年間で、英語ができるようになるのに必要なことを全て学んだと自信を持って言える。 私は東北の田舎出身で、外国人なんてALTの先生でしか生で見たことがなかったし、外国に行ったこともなかった。 そんな私でも、25歳でTOEICは900点を取ったし、 外資系企業でメールも電話も打合せも

          田舎出身、純ジャパでも英語で仕事をしている私が、日本の英語教育に思うこと【前編】

          「なんで早稲田じゃないんですか?」と東京出身者に言われた田舎育ちの私

          私は国立大学出身です。 理由は家の経済的な問題で、「国公立じゃないとダメ」と言われていたから。 ついでに言えば、地元の高校は絵に描いたような国公立第一主義。 私立大学は私にとって存在しないのと同じでした。 能力はというと、典型的なド文系人間。 数学が大の苦手で、当時、センター試験(今は共通テスト。以下同じ)は 7割取れれば御の字。 英語が一番得意で、センターは200点中188点。 国語や世界史などの文系科目も85%くらいは取れていました。 時は過ぎ、2024年。 職場の同

          「なんで早稲田じゃないんですか?」と東京出身者に言われた田舎育ちの私

          18の春がすべてじゃないってこと、証明してやんよ

          私は高3のとき、つまり現役のとき、第一志望に落ちました。 理由は数学がバカほどできなかったからです!! 国公立至上主義、という言葉の意味もよくわかっていなかった当時、 私は何の疑問も持たず国公立を志望し、 つまりは文系だけど数学もヒイヒイ言いながらやり、 そして落ちました。 (「国公立至上主義とわたし」についてはまた別の機会に書きたい) 結果として後期試験で都内の大学に進学しました。 都会に行きたい願望もなかったので、第一志望に落ちたら 地元の大学に行こうと考えていた私

          18の春がすべてじゃないってこと、証明してやんよ

          総理大臣ってどうやったらなれるんですか?

          あなたの生まれ育ったまちに、「あの人総理大臣だったんだよ」って人、いましたか。 私はいませんでした。はい。田舎ですので。 でも、東京の23区に住んでいる人に聞いてみたらどうでしょう? 実際に聞いてみたことはないけれど、 「います」 という人が、チラホラ、もしかしたらけっこう、いる気がします。 では、宇宙飛行士はどうでしょう? 総理大臣よりも珍しいかも。 税理士はどうでしょう? 田舎度が高い地域の人はいなかったと思います。 県庁所在地なら、全くいないということはないでしょう

          総理大臣ってどうやったらなれるんですか?

          田舎は田舎でも、理系はいいよなァ

          ※これは性格の悪い私個人の僻みです。理系は理系の辛さがあるということは分かっています。でも書かせてください。何も知らない文系の方のために。 新卒採用を担当していた時期があった。 当時勤めていた会社はメーカーだったので、採用したいのは理系学生が中心だ。 採用活動の一環として、全国の大学や高専を訪問し、それまで全く接することがなかった理系の学生や教授と話す機会に恵まれた。 そこで私は初めて知ったのだ。 理系学生には、「教授推薦」「OBとのつながり」で、大手企業とのパイプがある

          田舎は田舎でも、理系はいいよなァ

          田舎の文系女子に届いてほしい

          正直、勉強はできるほう。けれど理系科目は苦手だから文系。 大学には行こうと思って進学校に通っている。 「将来の夢は?」「やりたい仕事は?」と聞かれて、思いつかない。 私自身がそうだった。 東北の田舎に生まれ育ち、親は公務員。 教師。県庁。地元の銀行。 勉強ができる人の就職先はこの3つ。 ポケモンの御三家みたいなもので、これ以外の選択肢はないのだ。 最近、別の地方出身の友人に話を聞いたが、不変の3つの選択肢。 私が高校を卒業してから約15年が経ったが、状況は変わっていないら

          田舎の文系女子に届いてほしい