男女の価値の時差
最近では歳の差婚は少なくなってきているという。時代の変化が急で、文化的な遮断が起きやすくなって来た事が一因だろう。一方で、同格が前提となる結婚において、将来性のあるいい男について、今今同格の相手と、5年後10年後同格となる相手にかなり差がある。このことについて語りたい。
いきなり話が脱線するようなことを言うのだが、東京都心に来て思ったことは
「イケメンの隣に美女がいない」
だ。
私の地元や地方へ出張に行くと、美人の隣にはおおよそその美人と同世代であろうイケメンが居る。俗に言う美男美女カップルである。ところが東京都心になると、言葉を濁さずに言えば、イケメンの隣を歩いている子は、少し見劣りする感じの子、になる。可愛くないということはないのだが、所謂、惜しい、ないしは、少し垢抜けない、という感じだ。
じゃあ東京都心で美女美人は誰と歩いているの、と言われたら、大抵一人か、お金の匂いのする、結果的にそれなりに年上の人と居る。これは本当に東京ならではだ。オーラ的なものは釣り合っているのかもしれないが、おおよその造形美は全く釣り合っていない。
こんな事をことさら説明するまでもないのだが、男性に対する評価は経済力によるところが大きい。そしてその傾向というか比重は、古くからの友人との付き合いやご近所付き合いの薄い東京都心では、男性の容姿をそこまで気にする必要がないため、顕著に高くなる。金のないイケメンよりも、社会的に成功して、毎週末羽田からどこかへ飛び立てるような男性の方が、東京では実用的だ。
「ええ~でも私はそんな、おじさんじゃなくて、イケメンだけどある程度お金が今あって将来性のある男性が良い~」
ここからが今回の本題である。いやはや全くそうですよね、お金も顔もどっちもある方がいいに決まっているじゃないですか、そりゃそうですよね。
さて、どっちも満たそうと思ったらどこら辺を狙おうか。
起業していると死ぬほど忙しく、お金も内実結構厳しいことがほとんどなので、その領域の方は除くとして、まっとうに行けば、若くしてそれなりの収入と将来性を兼ね備えたゾーンと言えば、日本では総合商社ぐらいだろう。一部コンサルや特化型メーカーなども入れて良い。容姿もそこの面接を通っているくらいなので、清潔感がないなんてことはまずない。モテる先輩社員のご指導ご鞭撻もあって、早々に垢抜け、モテ街道を爆走し始める。
ところがどっこい。入社して数年程度では美女までは行けない。美女は前述の通り、既に社会的に成功したパワフルなピーポーが囲っている。入社3年目、25歳で年収800万など、いやはや本来スーパー素晴らしいのだが、いかんせん戦う相手が悪い。結果上述の通り、まあまあイケているのに、爆美女は連れて歩けない。
そしてその状態で相手を決めたとしよう。何が起こるか。順当に出世すると、「あれ、俺この程度だっけ」が起こる。これをクズと言うべきなのか、早まっただけというべきなのかは議論があるだろが、総合商社の幹部クラスに大抵愛人かそれに準ずる何かが居るのを鑑みると、現実問題として構造的に起こることなのだろう。
(だから美女は、大抵、一人で歩いている)
この記事で言いたかったことは、将来性のある若いイケメンと仮に今一緒になれたとしても、価値曲線がその後交差する関係で、全く安泰ではないですよ、ということだ。自分にしては良い男を捕まえることができた、という女性も一定数いるだろうが、東京だと若いイケメンは過小評価されやすいがゆえ、後々そのイケメン旦那に社会的成功が伴うと、自身の加齢による価値低下も相まって、もうどうしようもない差になる。
(一生の愛を誓った相手に価値低下もへったくれもないだろう、という聖人君子はぜひその清廉潔白な想いを大切に生きて欲しい。私の目はいろいろ見過ぎて汚れてしまった)
男女共に、時差を考慮して欲しい。君は自分を安売りしていないだろうか。あなたは時間軸も加味した上で同格の相手を選んでいるだろうか。若い世代同士で結婚する時は、少し立ち止まって考えるか、相応の覚悟で挑んで欲しい。
男側の通知表はまだ、出きっていないのだから。