小さな瓶(小瓶の正体)
自分が認めたくない事
簡単に言えば棄てても良いもの
小さな瓶に詰め込む
こんなに小さく纏まるもんだなと
瓶の底を眺めながら新ためて視覚化する
小瓶を横にしてコロコロと転がしてみる
小瓶の正体に費やした時間
硝子に衝撃を与えてポロポロと崩れ去る様子の様に
呆気なく粉微塵に散ってしまった
巨大過ぎて手に負えない悲しみにのみ込まれてしまわぬ様に
最後の切り札の小さな瓶を自分に贈る
呆気なく呆気なく終わらせる
事を済ませた後の解放感に似て
あぁあ、気持ちいいの一言
執着とはこんなものかと覚るまで
費やした時間を小瓶に詰める
呆気ないものだ
やっぱり要らないと
やっと笑える
(自分に贈る)