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小説「スイッチを押すとき」

この小説は幼馴染に借りて、約5年読まなかった本🙇
小説はKindleで読んでいるから、初めての単行本になる。

私はアナログなものが好きで、ノートや万年筆や昔ながらの喫茶店といったものに魅力を感じるから本も読むなら単行本!と思ってたんやけど、
私の生活には電子書籍が合っていたように感じる。

でも、紙を捲る動作はいいね
あと本の匂いも好き。
私のカバンがもう少し軽ければなぁと思いました。

スイッチを押すとき(山田悠介)
あらすじ
10代の自殺者が年々多くなり、問題を解決すべく国は新たなプロジェクトを立ち上げた。
全国からランダムに選んだ10歳の子供たちを施設に集め、自分の心臓を停止させるスイッチを持たせる。
どのような状況下に侵された時に自殺をするのかを研究するためにできたプロジェクトであった。
主人公はその子供達を監視する、監視員の南洋平という男。
子供達と関わり何とか助けたいという気持ちから脱走を試みる。
子供達の願望や過去、そして南自身の過去を描いたストーリー。
そこには辛い運命があった。

(5点満点中の4点
※あくまで自分メモ用なので参考にしないでください)

物語好きな親友が、今まで読んだ中で1番救いがなかったといった作品。
バッドエンドが好きな私も、たった1つでいいから救われて欲しかった、、と思った。

例えば悪役とヒーロの、悪役が勝ったバッドエンドの物語があったとして、
そこに悪役の思想や葛藤や不幸の原因など、何かしら自分なりにその状況について考えられるところがある。
けどこの作品は子供の自殺を研究する、という世界観自体が不幸の原因になっているから、
終わった後のやるせなさから、何かを考える余地はない。

ただそこには、救いのない不幸な人間がいたというだけ。
読み終えた後の虚無感がすごい。

ストーリーはすごく滑らかで、読みやすかった。
一本の映画を見ているようで、文字から映像を浮かべることに苦労する私も無意識的に映像化できるとてもいい小説。
この人の作品他には見たことないけど、きっと読みやすい作品が多いんだろうなぁと思った。

世界観が映画向き🎬
映像にしてもきっと大きなイメージ違いが起こらなさそう。
映画もあるみたいなので見て見たいなぁと思う作品でした。

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