NZの国政選挙
昨日は一日選挙バイトに従事していたが、選挙所がローカルエリアの学校だったので人はコンスタントに来るものの来すぎる、ということはなく丁度良い忙しさで、蓋を開けてみるとスペシャルボートを含めると200人は来たらしい。
途中e-rollという投票カード持ってきてない人を簡単に探せるデータベースソフトウェアが全国でダウンし、結局いつもどおりissuing officerがマニュアルでやるという時間があった。というかe-rollがそうでなくても動作が不安定でエラーを含んでいたりしたため使っている自分は相当ストレスで、投票人を待たせた挙句に結局ペーパーワークかい!みたいなことが数々おき、非常にストレスだった。
選挙バイト中恒例のなぜか怒れる中高年男性もしっかり投票し、彼の友達に「連れて来てくれてありがとうね」などいいつつ、子守り感覚であやしながら投票させた。John Van なんとか、17X Thourndon Quay の811室に住んでるブリズベンから戻ってきた、ベンツに乗ってるあのクソジジイの事は絶対に忘れないし、ここで彼が気にしていた個人情報を晒しておくことにする、確か誕生月は3月か7月かだった気がする。
このジジイは投票所でわめき散らすものの、投票所からは一向に出ようとしないし、本人の主張は111室を811室に変えないと絶対に投票しないというもので、変えようにもe-rollで簡単に出来るはずなのにできないしで、マジe-rollがクソすぎたので選管にあれだったらまだissuing officerを1名増やした方がだいぶマシだった。結局スペシャルボートが多ければペーパーワークは増えるし、e-rollは電波の悪いエリアでは一回システムの調子がおかしくなると投票人が来てデバイスいじりだした途端に遅くなるし、俺は何度もこの糞デバイスがーー!!と投票人の理解を求める為に言い訳をする羽目になった。
一番良いのは投票人が投票カードを持ってきてくれることで、多くの人は財布に忍ばせていた。かくいうワイも携帯のカード入れのところに入れといて仕事帰りにadvanced voting してその時はシティの投票所だったが丁度すいてたので入って投票まで1分で終わった。しかし多くの人はadvanced votingしない。先週の土日も投票所は開いてたはずなのに。うちのNZ夫も昨日投票してた。当日の投票バイトをしてる者から言わせてもらえば2週間前もって投票所は開いているのになぜ当日に行くかねこのオタンコナス、である。NZ人は前もってなんでもやっておくという習慣がまるでない。俺が底辺NZ人の夫を持っているからこれは断言できる。ヒマな年寄でさえ、最後の投票日にやってくる。お前ら365日暇のくせになぜ前日投票を済ませない。
前もってなんでもやっておく精神で生きてる俺はそう思う訳。
NZ人に期待していいのは修士号以上である。これはマジで間違いない。
そして修士号も文系とビジネス系以外。それ以外はバカということになるので全人口の割合で言うと0.001%くらいの人間がまともということになる。そのまともな人間が政府に集中しているので、ウェリントンはまともな人間の数がクソ田舎のマートンなどに比べると圧倒的に多いのだ。
NZも日本と1ミリも変わらず、田舎は保守党支持だしマイルドヤンキーがわんさかいる。マッセ―大でアグリビジネス学部を卒業した子息子女が高卒農家の両親の家業を継ぐのである。
自分で書いていてなんと解像度の高いNZの現状に関する記述かと思い慄いている。これが圧倒的地元民から見たNZの本当の姿である。エコもオーガニックも糞もねえ。経済規模のデカいアグリビジネスを率いている酪農家と林業産業でこの国は外貨を稼いでおり、彼らの活動を法律で制限してるのが政府で、私はその仕事のごく一部を担っている。要は政府は経済鬼畜の敵なので批判に晒されるのだが、NZのブランドイメージが高いのは歴史をさかのぼれば官民一体となってブランドキャンペーンをやったからだし、政府のレギュレーションが効いているからNZの農産品は世界で売れるのだ。NZはNZD安と高品質な農産品、美しい自然、そこに最近導入されたのが「マオリ文化」であり、それこそ政府がやってきた政策の上でこの国の他国からみた「良いイメージ」は形成されているのであって、産業界は政府に感謝するべきであると自分なんかは思う。
さて、選挙バイトの醍醐味は開票作業である。
これが楽しみだから、まあ投票民との交流もさることながら、ニュースより早く、なんとなく大まかなトレンドを掴むことができるので選挙バイトにはアドバンテージがある。
開票しながらグリーンにレイバーが食われているのをまざまざと目撃し、ナショナルとレイバーがパーティーボートで10票しか変わらなかったのでこれは政権交代があるなと思ったがそうなった。
最初は落ち込んでいたが、政権交代は起こるべきだったのかもしれない。これは新陳代謝だし、NZ人は直ぐに政治家に盾突く。日本人と違い政治家を崇め奉ったりしない。ナショナルが政権を取り、クリストファールクソン(通称ハゲ)が総理大臣になるが、ジャシンダアダーンから比べると大変見劣りする総理大臣なので国際会議でNZの総理大臣がチンコヘッドになったことについて全国民が恥に思えばいいと私なんかは思っている。
一方、物価高で(どの国もそうなんだが)苦しむNZ民がレイバーに対して不満をぶつけて政権交代が起こり、ナショナルが51議席獲得し、維新と同じ感じのACTが思ったより票を伸ばせなかった事には安堵している。経済難の時にグリーンに投票するのはアホだし、また更に20代前半のNZでしか居住経験のない若い女性マオリに何ができるのかねと思っている自分は若女マオリより、ユニリーバでかなり頭角を現しエアNZのGMまで上り詰めたハゲの方がまだ使えると思っている。ビジネス系しか勉強していない人間は基本的にアホだが、ユニリーバというグローバルカンパニーで出世したハゲは仕事は出来るのだろうと思う。まあ、この手の人間が起こす大きな間違いだが「国は企業ではないし税金は政治家の利益ではない」ということだ。しかし維新や米国共和党のような税金吸血虫は政治はカネとパワーの源であると分かっているのでそこを全力で奪いにいってるだけでその口車に乗せられた被害者(有権者)が投票してしまう。
大阪万博の有様を見ればわかると思うが、あれは吉村と維新の税金吸血行為である。そしてそのあおりを食うのは有権者だが、貴方が投票した結果ですけどね!と言う話である。ちなみに、福島は自民大国である。その自民に福島処理水垂れ流されて「風評被害!!」と喚き散らしているが「あなた投票しましたよね??」としか言えない。
このように悪代官に投票したらあおりをくうのは有権者、あなたなんですよ。デモクラシーは有権者が馬鹿だとアホな政府が誕生する仕組みになっているんです。
さてハゲが率いるナショナルが今後どうなるか見ものである。
ハゲは「俺は1週間に60ドルしかスーパーで使わない」と発言し大いなる反発を買っている。このような世論の反応と投票結果は一致しないので、別に皆ハゲに投票した訳ではなく、レイバーに飽きたからナショナルに投票しただけであることが分かる。
若い世代はグリーンに投票しがちである、しかしながら政府の環境部門で勤務する者から言わせればNZが一国がいくら頑張っても気候変動への貢献は1%も無いのではないかと思う。出来る事があるとすればマジで木を植えることしかない。が、気候変動の大部分はオーストラリアの中央乾燥地帯と赤道付近の東南アジア諸国で熱帯雨林帯が急激に失われ、更に世界では人口の増加により二酸化炭素の排出量(飛行機やロケットの打ち上げなども含め)が増えたのでこんなことになっちまったわけなんだな。
安い航空会社は軒並み廃止にすれば飛行機の量は減るが(レーダーでみたら毎日物凄い量の飛行機が上空を通過している)そうすると観光業が死ぬw
観光業が如何に環境に悪いかという事なんだが、みな兎に角旅行には行きたいのである。そういう訳で私は観光客もそれと同じような存在のワーホリも兎に角大嫌いだ。観光地で生まれ育った人は、例えば京都やベネチアやパリの住人なんかは、外からやってきてゴミをまき散らして去っていく彼らのようなゴミを、カネのためだと苦々しく思いながら日々暮らしているのかと思うとなんとも卑屈だな、などと思ってしまうのである。
観光や飲食業は幹となる産業があってこそであって、それが主軸になったらその国はもう終わりだ。NZはどこまって行ったって重化学工業はゼロな限り主軸は農業なのでいくらグリーンが喚いても農地は減らない。グリーンが馬鹿なのは文系デグリーしかもってない若女マオリしかいない事である。夢や理想では腹は堪らないしカネも稼げない。
エンジニアリングや農業や生化学産業や加工食品業が結局主軸で大きな経済規模を実現していく。それらの知識がゼロの夢語りびとを、自分より経験も学力も低い人間に、私は絶対に投票しない。
ハゲに関しては明らかに国際経験もあるし(最後のキャリアはカナダのユニリーバのCEO)エアNZのGMもやってたが自分に給料払い過ぎてユニオンからクリスマスにスト起こされて(やったぜユニオン)退職を与儀なくされ、今ナショナルで首の皮を繋いでいる最中である。
さて、この首の皮がどうなるのか、政府勤務者としてはメンチ切りながら凝視していきたい所ではある。
ちなみにウェリントンはグリーンの女若マオリがMPになったらしく個人的にはバカだなあと思っている。まあしかし、レイバーの元アフリカ難民のオマーさん(同じ大学で国際関係の修士持ち)に対しナショナルがアラブ帰りの人権国際弁護士をぶつけてきたのが本当にいやらしかったがウェリントンが市長もMPも女若マオリになるのは自分としてはあまりいい気分ではない。なぜならマオリがどんなもんか、夫側のマオリを通じて知っているからである。個人的にはマオリ文化を国家に形のなかに取り込んでいく過程は諸刃の剣だなあと思っているが(バランスの取れた4-50歳あたりの優れた政治家が必要なんよね。若女マオリでこのバランス感覚持っている人ゼロ。大概radicalだから)、、、この辺もナショナルの組閣で変わっていくのかもしれない。まあどうなるかって感じやな。ある意味マオリ文化を国家の中に取り込んでいく過程が鈍化していくかもしれんし、この程度ならやったらええやんで言い訳に使っていく良い材料にするかもしれんし。。いずれにせよ政治は生ものなんで政府職員としては日々の業務を粛々とこなしていくだけではある。あと給料にひびくかもということだけが心配だが、うちの部署カネ取って動いてる部署なのでカネ食ってる部署じゃないのでその点は稼いでるということでもっとバジェット付けてくれるかも??知らんけど、、、。(結局自分の給料がどこまで上がるかが気になる)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?