全国紙新聞記者を辞めて特殊清掃業界に入った話
県営住宅の一室。こんもりと積もった人糞を紙袋に詰めていく。
防毒マスク(※注 業界では「面体マスク」「めんたい」と呼ぶ)を突き抜ける臭気が、涙腺を刺激する。全身を覆う防護服は体温を密閉し、噴き出る汗を逃さない。
クサい、暑い、クサすぎる、、、。
つい1ヶ月半前まで首相官邸にいた俺が、一体何をしているんだろう。
”総理番”の記者自分が勤めていた新聞社では、東京で新人記者研修(2ヶ月)→各都道府県への地方配属(5年半)→本社配属(その後ずっと)というコースで、記者人生が流れ