半径5mとの向き合い方
先週末の体調不良はどうやらインフルエンザの仕業だったらしく、ようやく回復しつつあります。
手術から踏んだり蹴ったりの1ヶ月でした。いやはやこういうこともあるんですね。
精神的にもだいぶしんどくなってしまい、なんにも面白いと感じられなくなってぼけらとしていました。
そんな中、ふと思い立って手塚漫画を読み直し始めたんですよね。
もう記憶の彼方だったアドルフに告ぐがやっぱりすごくて、今のご時世だからこそみんな読むべき漫画だなと思ったんですが、それはまた今度書くとして、今日は「どろろ」からの学びを書こうと思います。
どろろは実はいままで読んだことがなくって、なんで今まで読んでなかったんだろう。超面白かったです。ゴールデンカムイとか、ダンダンダンとか、いろいろ繋がりを感じたりする浪漫溢れる漫画でした。
私が涙ぐんでしまったシーンが二つあって、一つ目はどろろが「人間だぞ!」ってお化けに怒るシーンです。これは、ちょっとまた別に最近読み直したヘルシングの最後みたいなんですが、人間賛歌なんですよね。人間なんだぞ!って、すごくいい。自己否定とか、他者への攻撃とか、そういうふうに傾いたときには、このシーンを思い出したいものです。
二つ目は、百鬼丸が琵琶法師に「お前は自分の足りないところを埋め合わせたって、満足しない。他人ためになることをするのが、いきがいなんだ」ってことを諭されるシーンです。これはなかなか、すごいですよ。だって、物語の根幹である百鬼丸の足りないパーツ集めを否定しちゃうんだから。結局、おのがためにやることなんて、どんなことであろうと虚しいだけってことなんでしょうね。
私は、私の人生は百鬼丸みたいで。小さいころから裕福でもないし、体も弱いし、とりあえず自分のためになることばかりをやってきていました。でも今、落ち着いてみるとやはり虚しさがあるんです。いきがいはなんなのか、苦しくなってしまっている。
似た文脈で最近考えていたのは、半径5mの人を救おうとしているのか、というテーマです。
半径5mってよく言われるけど、あれ?意外と難しいんじゃねって思ったんですよね。
私は妻と娘がいるので、もちろんだいぶ彼女たちの優先順位は高いいんですけど、まあゆうても半径2mくらいなもんで。そこから5mに拡大するのって、実はすごく大きな隔たりがあるように感じる。
あと半径5mには多分自分自身も含まれていて、自分自身を救えているかっていうとこれもなかなか難しい問題になる。灯台元暗し。自分のことが嫌いなのは昔からある癖のようなものです。
だからまず、半径5mに真剣に向き合ってみる。自分も含めて。ここから考えてみる必要があるのかもな、と考えました。