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第3回「親子で社会をのぞくツアーin 奈良県吉野町」開催しました!
2023年5月2日、新緑のうつくしい吉野町へ
7家族21名で「木のストーリー」を体験してきました。
トイレットペーパーのような「木」を見たり
大木を切る機械の音にびっくりしたり
もりだくさんの内容を親子で1日かけて楽しんできました!
ぜひ、最後まで読んでくださいね。
木にも市場がある?
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いきなり問題です。
山で伐られた木は、どこへいくのでしょう?
答えは
「木の市場」=原木市場です。
通称:土場(どば)
ということで、今回のツアーは土場のある「上吉野木材協同組合」へ集合です。
木材共同組合とか、原木が並ぶ市場とか関係者でもないかぎり、まあ来ない場所ですよね‥
参加者はベビーから幼稚園児から小学生まで、大人11人、こども10人
集合場所へ着いて車を降りるなり、子どもたちは、広々と丸太の並ぶ土場を爆走‥
(元気ありあまってますな、笑)
まずは親子で原木市場の見学スタートです!
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案内してくださるのは
吉野町ご出身の吉野中央木材株式会社3代目
専務取締役の石橋さん
山で木を切ってまず運ばれてくる土場は、
魚で言うところの「魚市場」のような場所だそうです。
木の年輪の味方や
木には「無駄な部分」がひとつもないこと
木にも個性があること
など、「ほ〜」と大人にとっても
知らなかったお話をたくさん聞かせていただきました!
ていねいに仕上げた「わりばし」
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予定にはなかったのですが、
工場内を見せていただけるとのことで「わりばし」工場へ
次々にできあがる吉野の端材を利用したわりばし。
いわるゆ「いいお店」で出されそうな高級わりばしということで、
最終の仕上げみがきは、機械といえども1時間!も費やすそうです。
これには驚きました。
使い捨てるのがもったいないくらい
大切につくられたお箸。
子どもたちも身近な「わりばし」がシュンシュンと機械から
飛び出る様子に、興味深げに見学していました。
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古民家ランチに癒される
ランチは、すこし山手の方へ移動し、
古民家を改装したお食事処「一路」さんへ
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駐車場から歩く道のりも
のんびりとした山間の景色が広がっていて、いい感じ。
子どもたちは、カエルをみつけたり、草花を摘んだり、
石垣によじ登ったり‥いろいろ忙しそう。笑
田舎ならではの体験を楽しんでましたね。
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さて、こちらでは無農薬のお野菜と土鍋で炊いたごはんから作られた
「天から丼」をいただきました。
お味噌、お醤油も手作りということで
丁寧にだれかが作ってくれたごはんってサイコー!です。
ボリューム満点でとっても美味しく完食いたしました。
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この一路さんには、お店の中心に囲炉裏があり、
かつての趣をのこした古民家の雰囲気に
ご参加のママ・パパも「ほっこり」されたのではないでしょうか。
食後のコーヒーやスウィーツを楽しまれた方もいて
こちらとしては、うれしい限り。
ママ・パパにも「非日常」の休日を楽しんでほしい!というのも
このツアーの願いなんです。
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旅のメイン製材所「お仕事見学」
さて、お腹がふくれたら
いざ、このツアーのメインとなる「製材所」の見学へ
原木市でもご案内してくださった
吉野中央木材の石橋さんの会社へおじゃまします。
土場で競り落とされた木が、次に行くのは製材所。
ここで、柱や床材として加工するため
切断、乾燥や研磨が行われます。
大きな丸太を、これまた大きなノコギリで切る様子は
なかなか見れない風景。
機械の大きな音にびっくりしながらも
ホンモノの「お仕事」のようすを子どもたちも真剣に見ていました。
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切って、乾燥させ、使いごろになった木材は、
使う直前に表面をけずって仕上げるそうですが
かんなで削るとトイレットペーパーのような木が
出てきて、子どもたちから歓声が。笑
ひとりが手に取ると「自分もほしい〜!」と
次々に子どもが群がりまして
(いや、メインは削られて美しくなった木材の方やけど‥汗)
木の削り節やら、端材やら、
いろんな「記念品」それぞれいただいて帰りました。
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子どもってほんと"目のつけどころ"がおもしろくって
意外なことでよろこびますよね〜
「そんなもん、なんぼでもあるでー」と
快く端材をみんなの分渡してくださった、お仕事中の従業員のみなさんにも感謝です!
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子ども大好き!木工品づくり体験
いよいよ旅のラストは
自分で手を動かして、吉野の木を使った木工品づくり体験へ
オーダーメイド家具PROPさんにて
ユニークな「鼻笛づくり」に挑戦。
講師の湯浅さんから
レクチャーを受けてワークショップスタートです。
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緊張しながら初めてのこぎりを使ったり、
無心になってやすりで磨きをかけたり
子どもも大人も、
思い思いの作品が完成。
音を出すのが少々むずかしいこの鼻笛ですが
さっそく上手に鳴らせる子もいて、みんなとっても楽しそう!
やっぱり、ただ見る・聞くより
子どもは自分でやりたいんですよね〜
(大人もそうか‥笑)
やすりもおみやげにいただいたので
きっと家に帰ってからもみんな
必死になって磨いているはず‥
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「こんなところへ行ったよな‥」
とあとから思い出してもらえるから
ものづくり体験ってやっぱりいいですよね。
おまけにもう一つ
さて、今回の鼻笛づくりは人数が多かったので、半分にわかれ、
となりの喜多製材所さんにも立ち寄らせていただきました。
こちらはアロマオイルの抽出や
ひのきのおもちゃを製造販売されていて、
ちょうど「おみやげ」をゲットできる
良いお買い物スポットにもなりました。
私も
・ひのきの精油
・六角形のこどもわりばし
・ひのきつぶ
を購入。
この「ひのきつぶ」がなんともかわいくて
私的に一番のお気に入り♡
なんか癒やされますよね‥。
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この日は特別に
昔ながらの樽をつくる職人さんが
来てくれていると言うことで
道具を使った実演もしていただきましたよ。
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ということで
いろんな木のお仕事に触れて、
それぞれに鼻笛や端材やトイレットペーパー風木材を持ち帰り
親子で「木の世界にどっぷり」浸かった1日でした。
参加した方からは早速、
「とても楽しかったです!」
「都会の喧騒から離れ、リトリートって感じでした」
「木に触れながら、その職業をしてる人と話せるのが良かった」
とうれしい感想をいただきました。
このツアーでは子どもたちが
・ホンモノに触れること
・いろんな仕事をみること
・体験すること
が大事だと思っています。
今すぐ何に役立つわけではなくとも
あとからあとから「ここでの体験」が
じわじわ効いてくるのではないか〜と
影からほくそ笑んでいる
そんな「親目線」も大いに入ったツアーとなっております!
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最後に
今回のツアーは、この吉野町へ神戸から3年ほど前に移住された
ゲストハウスの女将、澤木久美子さんとの出会いから始まりました。
コラボインスタライブで私が
「親子で社会課題を知るツアーをやっている」と話すと
「ぜひ吉野にも来て〜!」と声をかけてくださいました。
久美子さんは建築士でもあり、移住の方をサポートする
コーディネーターでもあられます。
吉野町の外にも中にも詳しい方とつながり、
吉野になんの「縁もゆかりもなかった私」でもこのような充実したツアーを組むことができました。
久美子さんには本当に感謝感謝です。
ありがとうございました。
そして吉野町のみなさんも
にぎやかな親子連れをあたたかく迎えてくださり
ありがとうございました。
また遊びにいきます!
ご参加のみなさまも
ありがとうございました。
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