#ヴァンパイアバディー     りさ×ゆうら

○登場人物

・りさ(♣)
 呪いの可愛らしい人形
 怨念化してモンスタータウンに辿り着いた

・ゆうら(💛)
 モンスタータウンに住む
 ゾンビガールと吸血鬼のハーフ


◯言い回しは多少変えてもOKです
 読みやすい 演じやすいように

◯()は心情、「」はセリフ
 それ以外はト書き風に
 演じて下さいませ

~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~•~


♣️(ここはどこ…私は…
  なんで私は独りぼっちなの…
  いかないで…誰が?)

  (わからない…悲しい…
   誰か…私を 私を連れて行って…)


♣身体が石のように重い
 私はなぜこんな場所に
 横たわっていたのかしらと
 身体を起こし あたりを見回す
 次第に思い出してきた記憶…

 胸の奥がキュっとなるような
 冷たい感覚と感情 そうだ
 私は持ち主に捨てられた 人形
 もう遊ばないと 捨てられた…

 持ち主は私を最後まで大切に
 してくれただろうか いや
 今はそんな事より
 むしろ自分の足で歩ける
 その喜びと驚きで さっきまで
 冷たかった胸がだんだん
 ぽかぽかしてきた
 これが感情…? 
 
 
♣️「私はりさ、お人形さん…
  ここはどこなの…?
  独りぼっちは寂しいわ…
  どこに行けば良いのかしら…
  誰かの所へ…。」

※現れるゾンビガール
💛「らんら らんら らーん♪
  夜更けのお散歩は
  テンション上がるねぇ~ ん?」


♣️「…あなたは誰?」
💛「わたしは ゆうらだよ〜
  可愛いお人形さんだねぇ
  どこから来たの? お名前は?」

♣️「私は…りさ…
  どこから来たか…わからないの」
💛「えぇっ 迷子かぁ
  んまぁ こんなとこに来るって事は
  帰れなくなったのかもね〜、
  とりあえず町に連れてこうかな…
  うしおくんなら空飛べるし
  家に帰してあげられるかも。」

♣️「ゆうら…さん…?」
💛「さん だなんてw
  ゆうらちゃんで良いよ~」

♣️「あのっ ゆうら…ちゃん
  私帰る場所が思い出せなくて
  …出来れば一緒に居たい…駄目かな」
💛「もちろん良いよ~♪」

♣️「本当ですか…!」
💛「もちろんだよ…んあ!
  ちょっと待って!」

♣️「どうしました?」
💛「いや実はさ…わたし
  ゾンビなんだけど
  吸血鬼でもあるのね」

♣️「吸血鬼…」
💛「うん、それでたまに
  歯がね むずむずするの…
  それでなんだけどね…
  こんな事 初対面の人(?)に
  頼むのアタオカなんだけど
  ちょっと腕かじらせて
  貰って大丈夫かな??」

♣️「 えっ…(困惑) 」
💛「いやホント申し訳ないんだけど
  まだ慣れてなくて
  少し血吸っちゃうかもだけど
  りささんの腕 今すぐかじりたい…」

♣️「ふふふ…」
💛「りささん?」

♣️「ごめんなさい ゆうらちゃんの
  言ってることが可笑しくて…クク」
💛「うぐ…確かにおかしい…
  私も自覚しては いるんだけれど」

♣️「ちゃん  です…」
💛「ほぇ?」


♣️「“りさちゃん”って呼んでください…
  でないと噛んじゃ駄目です」
💛「んええ …りさちゃん
  少しで良いので腕を噛ませて下さい
  宜しくお願い致します」

♣️「わかりました はい…どうぞ」
💛「わぁい 失礼しまーす」

(かじかじかじかじ…ちぅちぅ…)
※吸血音も多少お願いします


💛「ぷふぁ! 少し血出ちゃったけど
  綺麗にしたから大丈夫だよッ!」
♣️「ふふふ お粗末様でした」

💛「いやぁ助かったよぉ 最近は
  頻繁に歯がむず痒くなるから…」
♣️「そうなんですね」

💛「ところで りさちゃんは
  ここに来る前はどんな事してたか
  思い出せそう?」
♣️「あぁ それなんですが…
  おぼろげながら覚えているのは
  持ち主の女の子に捨てられて
  しまった事ぐらいしか…」

💛「お、おぅ…そうなんだ」
♣️「でもその子 私の事大切に
  していたと感じるんです
  初めて自分の口で話したり
  自分の足で立てた時 なんだか
  嬉しく思えて 多分
  その子と遊んでいた時の感情を
  思い出したような気がして…
  上手く言えませんが」

💛「そっかぁ それじゃさ」
♣「??」

💛「私がりさちゃんの友達になるよ」
♣「えっ」

💛「ここで会えたのも何かの縁だし
  私もゾンビだからここでも
  あんまり友達いないし 笑」
♣️「ゆうらちゃん…」

💛「だからこれから宜しくね
  りさちゃん✨」
♣「…はい!ゆうらちゃん✨
  あ、でも友達になる前に
  腕を噛まれて血を吸われましたが」

💛「うぐぅぅ それは言っちゃ駄目だよ」
♣「ふふふ」

💛「それじゃ私の住む町へ案内するね
  ついてきて りさちゃん!」
♣️「はい ゆうらちゃん♪」

♣️私はどこから来たかも
 何故ここへ来たかもわからない
 けれども今 目の前に居る彼女は
 私の霞がかった心を
 晴れやかにしてくれた
 繋がれた彼女の手は
 冷たかったけれど
 私の心は人形とは思えないほど
 温かだった

fin.


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