現実は、小説を凌ぐ
小説「ゼロの焦点」のエンディングは、元日の夕暮れ時である。
In her tomb by the sounding sea!とどろく海辺の妻の墓!の記述もあり、元日と対比されたものとなっている。
一方、 能登半島地震は、令和6年元日の夕方に発生。
現実は、過酷なものだった。
死者は、震災関連死も含め232人(1月18日午後2時時点)。
同居家族、帰省していた家族・親族を失う人多数。
家屋倒壊、土砂崩れ、津波、火事による被害多数、避難者も続出。
元日の出来事として、到底受け入れることができない惨状だ。
2週間以上経つが、まだ、安否不明者20人以上。
現在、環境悪化による震災関連死を防ぐため、2次避難が推奨されている。
電気・水道などのライフライン壊滅の復旧には、相当の時間がかかるらしい。
こんなことを、小説で描くことは不可能に近い。
つづく