Google「NotebookLM」を使ってみた
はじめに
AI活用メモアプリ「NotebookLM」
NotebookLMは、Googleが開発したAIを活用したリサーチや執筆のアシスタントツールです。このツールは、複雑な資料を理解し、情報から新しい類似性を見つけ、下書きなどを迅速に作成するのに役立ちます。特に、以下のような特徴があります
多言語対応: NotebookLMは日本語を含む200以上の国と地域で利用可能です¹。
資料のアップロード: 研究論文や取材記録、仕事でのドキュメントなどの参照文献をアップロードすることで、NotebookLMが重要な資料を理解し、必要なサポートを提供します。
新機能の導入: Google ドキュメント、PDF、テキストファイルに加えて、Google スライドとWeb URLをソースとしてサポートし、インラインでの引用により、ソース内の参照箇所に直接移動できるようになりました。
NotebookLMは、生成AIサービスとして、ユーザーが持っている情報を活用してAIによる回答や要約を得ることができるツールです。これにより、学術研究やビジネス、日常生活での情報管理が効率的に行えるようになります。
実証に当たって
一番最近合格したG検定(JDLA)のページをソースとしていくつか分析などをしてもらいたいと思います。NotebookLM自体の使い方は日本語なので直感でもできると思います。
利用ソースは以下の3URLと1ファイル
JDLA試験実施レポート(2024年4月版)
質問(プロンプト)については以下の4つとします。
1.要約(ブリーディング資料作成)
2.G検定の受験者数と合格率の推移を、2017年から2024年までのデータに基づいて分析し、その要因について考察しなさい。
3.受験者属性についてデータに基づいて分析し、その要因について考察しなさい。
4.G検定とは何か、そして、なぜ重要なのか?今後の発展を予測してください
実証
「Briefing Doc」
ソースの設定後にまずはブリーディング資料作成を指示してみます。
提供されたソースに基づくブリーフィング資料
テーマ: 生成AI時代における企業のAI人材育成とDX推進におけるG検定の重要性
要約:
生成AIの登場により、ビジネス環境は大きな変化を迎えています。多くの企業がDX推進を掲げる中、AIリテラシーを備えた人材育成が急務となっています。日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施するG検定は、AI・ディープラーニングの基礎知識を習得する上で有効な資格であり、企業全体のDX推進、人材育成、競争力強化に貢献します。
主要テーマ:
生成AIの登場によるビジネス環境の変化と課題:
ChatGPTなどの生成AIの登場は、あらゆるビジネスに革命的な変化をもたらしつつあります。
生成AIを活用できるツールやサービスが次々と登場し、日々の業務への導入が進んでいます。
「今話題の生成AIで、すべてのビジネスパーソンの仕事が大きく変化」 (出典: G検定 企業向けご案内ページ)
生成AIの活用には、法的な課題や情報漏洩リスクなどが伴い、適切なルール作りとリテラシー習得が必須です。
AIリテラシー不足が企業にもたらすリスク:
DX推進には、AIリテラシーを備えた人材が不可欠です。
リテラシー不足は、DX推進の阻害要因となり、デジタル化に対応できない人材を生み出す可能性があります。
「その原因のほとんどは、社内全体のリテラシー不足です」(出典: G検定 企業向けご案内ページ)
企業は、従来のIT人材像にとらわれず、全社員がデジタル人材として成長できる環境を整備する必要があります。
G検定が企業にもたらすメリット:
G検定は、AI・ディープラーニングに関する基礎知識を問う検定試験であり、合格することで必要なリテラシーを証明できます。
企業全体でG検定取得を目指すことで、各部門におけるAI活用アイデアが生まれ、DX推進が加速します。
社内全体のAIに関する会話レベルが向上し、連携や意思決定のスピードアップ、アイデア実現の可能性が高まります。
新しい技術への関心が高まり、リスキリングの文化が根付きやすくなるというメリットもあります。
G検定取得を推奨する企業の増加:
中外製薬やSMBCグループなど、多くの企業が社員のG検定取得を推奨しています。
「乗り遅れないで!多くの企業が、AIを活用できる人材の育成に着手しています」(出典: G検定 企業向けご案内ページ)
企業は、受験料補助や合格報奨金などの支援制度を設け、社内勉強会などを開催することで、従業員のG検定取得を後押しできます。
G検定の現状と受験者情報:
2024年4月時点で、G検定の累計受験者数は121,123名、累計合格者数は80,087名に達しています。(出典: JDLA試験実施レポート_202404版-1.pdf)
最新の2024年第3回G検定では、受験者数3,044名、合格者数2,236名、合格率73.46%となっています。(出典: 「2024年 第3回 G検定」開催結果を発表)
受験者の業種は、製造業、情報処理・提供サービス業、ソフトウェア業などが多く、年齢層は20代から40代が中心です。
受験目的は、「今後必要となるスキルだと思ったから」「企業や学校から勧められたから」「この分野に興味があったから」などが挙げられています。(出典: 【JDLA公式】G検定について)
結論:
生成AI時代において、企業が競争力を維持・強化していくためには、AIリテラシーを備えた人材育成が不可欠です。G検定は、AI・ディープラーニングに関する基礎知識を習得する上で有効な手段であり、社員のスキルアップ、企業全体のDX推進、ひいては日本社会全体の発展に貢献すると考えられます。
いかがでしょうか。なかなかよい感じに要約できたと思いませんか。
次にこんなプロンプト指示をしてみました。
「G検定の受験者数と合格率の推移を、2017年から2024年までのデータに基づいて分析し、その要因について考察しなさい。」
G検定の受験者数と合格率の推移分析
2017年から2024年までのG検定の受験者数は増加傾向にあります。 特に、2020年は大幅に増加しました。 一方で、合格率は変動しながらも、概ね60%~70%台で推移しています。
要因分析
受験者数増加の要因: ディープラーニングへの関心の高まり、AI人材の需要増加などが考えられます。特に2020年は、コロナ禍でオンライン学習が普及したことも影響している可能性があります。
合格率の要因: 試験の難易度や受験者の学習レベルなどが考えられます。合格率の変動は、試験問題の難易度調整や受験者層の変化などが影響している可能性があります。
その他:
G検定は、ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して事業応用する能力を持つ人材を認定する試験です。
試験は、人工知能(AI)とは、機械学習の具体的手法、ディープラーニングの概要、ディープラーニングの手法、ディープラーニングの社会実装に向けて、数理・統計などを範囲としています。
試験はオンラインで実施され、自宅受験が可能です。
注記: 上記の要因分析は、提供されたデータに基づく推測に過ぎません。より詳細な分析や結論を導き出すためには、追加のデータや情報が必要となります。
最後に防御線を引かれましたが要因についてもあっています。
次にこんなプロンプト指示をしてみました。
「受験者属性についてデータに基づいて分析し、その要因について考察しなさい。」
G検定受験者属性の分析と要因考察
年代別分析
G検定の累計受験者数を年代別にみると、20代(39,493名)、30代(35,591名)、40代(28,408名)が上位を占めています。 これは、これらの年代が社会の中核を担っており、AIやDXといった新しい技術への関心が高い層であることが要因として考えられます。
特に20代は、デジタルネイティブ世代であり、幼い頃からデジタル技術に触れていることから、AIやディープラーニングへの抵抗感が少なく、積極的に学習に取り組んでいる傾向がうかがえます。また、30代、40代は、企業においても中枢的な役割を担うようになり、AIやDXの必要性をより強く感じているため、G検定の受験を通してスキルアップを図ろうとしていると考えられます。
業種別分析
累計受験者数を業種別にみると、情報処理・提供サービス業(22,230名)、ソフトウェア業(18,538名)、製造業(16,381名)の順で多くなっています。 これらの業種は、AIやディープラーニング技術と密接に関わっており、業務へのAI導入やDX推進が活発化していることが要因として考えられます。
情報処理・提供サービス業やソフトウェア業では、AI技術を駆使したシステム開発やサービス提供が求められており、従業員に対してAIに関する基礎知識や応用力の向上が強く求められます。また、製造業においても、工場の自動化や生産効率向上のためのAI導入が進展しており、現場の担当者だけでなく、経営層や企画立案者など、幅広い層でAIリテラシーが求められるようになっていると考えられます。
職種別分析
累計受験者数を職種別にみると、研究・開発(24,573名)、情報システム・システム企画(24,909名)、営業・販売(12,684名)の順で多くなっています。 研究・開発や情報システム・システム企画といった職種は、AI技術を直接的に扱う機会が多く、G検定の知識が業務に活かしやすいと考えられます。また、営業・販売といった職種でも、顧客にAI関連の製品やサービスを提案する際に、AIの基礎知識が求められるケースが増えていると考えられます。
役職別分析
累計受験者数を役職別にみると、一般社員級(55,504名)、係長・主任級(20,865名)、課長級(13,801名)と、役職が上がるにつれて減少傾向にあります。
一般社員級が最も多い要因としては、企業がAI人材育成の一環として、若手社員にG検定の受験を推奨しているケースが多いことが考えられます。また、係長・主任級も、将来的にAIやDX推進のリーダーとして活躍するために、G検定で基礎知識を習得しようとする傾向がみられます。
まとめ
G検定受験者の属性を分析した結果、AIやDXに関連性の高い業種・職種において、積極的にG検定の受験を通してスキルアップを図ろうとする傾向がうかがえます。年代別に見ると、20代、30代、40代といった社会の中核を担う世代が中心となっており、AIやDXへの関心の高さが伺えます。
これらの結果から、AIやDXの進展に伴い、G検定の重要性がますます高まっていくと考えられます。
50代部長としては寂しい結果ですがデータ通りの結果です。
最後に
「G検定とは何か、そして、なぜ重要なのか?今後の発展を予測してください」
G検定の概要と重要性、今後の発展予測
G検定とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する、AI・ディープラーニングの活用リテラシー習得のための検定試験です。 ディープラーニングをはじめとするAIに関する様々な技術的な手法やビジネス活用のための基礎知識を有しているかどうかを確認できます。
G検定が重要な理由:
生成AIの台頭により、AI活用リテラシーの重要性が高まっている: ChatGPTをはじめとする生成AIの登場は、ビジネス環境を大きく変えつつあります。 企業は生成AI導入を進めており、個人の業務にも革命が起きようとしています。 このような状況下では、生成AIを安全かつ正しく活用するために、ルール作りやリテラシーの習得が不可欠になっています。
企業におけるDX推進の必要性が高まっている: 多くの企業がDX推進に取り組んでいますが、その多くが「社内全体のリテラシー不足」という課題に直面しています。 デジタルリテラシーの不足は、DX推進の阻害要因となるだけでなく、DX推進後もデジタルを正しく活用できない人材を生み出す可能性があります。 G検定は、DX推進に必要なデジタルリテラシーを習得するための基礎を提供します。
AI人材の育成が急務となっている: 多くの企業がAIを活用できる人材の育成に力を入れており、業種・職種を問わず、G検定の取得を推奨する企業が増えています。 G検定は、AIに関する基礎知識を習得することで、AI人材としての第一歩を踏み出すことができます。
今後の発展予測:
受験者数の増加: G検定は、2017年の開始以来、受験者数を伸ばし続けています。 AIやDXへの関心の高まりを受け、今後も受験者数は増加していくと予想されます。特に、生成AIの普及が進むことで、G検定の受験者数はさらに増加する可能性があります。
企業における活用拡大: 多くの企業が、G検定の取得を推奨しており、社員のAIリテラシー向上のためのツールとして、G検定の活用が進むと考えられます。 企業内での勉強会開催や、合格者による情報交換会なども活発化していくと予想されます。
試験内容の進化: AI技術は常に進化しており、G検定の試験内容も最新の技術動向に合わせて改訂されていくと考えられます。特に、生成AIに関する内容が強化される可能性があります。
参考情報:
G検定では、AIに関する基礎知識を習得することができますが、実際にAIを活用したビジネスを推進していくためには、より実践的なスキルや知識が必要となります。
G検定の合格は、あくまでもAI人材としてのスタートラインであり、継続的な学習が重要です。
注記: ソースには、今後の発展予測に関する具体的な記述はありませんでした。上記の予測は、ソースから読み取れる情報と、AIやDXに関する一般的な動向を踏まえて、筆者が独自に考察したものです。
あえてデータに無いことを質問をしました。ありきたりな内容ですが発展予測についてもGeminiが答えてくれています。
NotebookLM Googleの利用用途
ざっくり用途を抽出してみました。ほとんど生成AIと同じなのですが。
学習・研究
文献要約・理解促進: 研究論文や書籍の内容を要約したり、難しい文章をわかりやすく説明してもらったりすることで、理解を深め、学習効率を上げることができます。書籍については要約や感想文など作らせてみましたがしっかり読み込みしています。(200ページぐらいのもの)
アイデア整理・発展: 思いついたアイデアを箇条書きにして、アップしたデータの関連情報や類似事例を提示してもらうことで、アイデアを整理し、発展させることができます。
学習計画・振り返り: 試験結果などのデータをアップして学習内容を振り返り、理解度を確認することもできます。
試験対策: 過去問や模擬試験の問題を入力することで、解答例や解説を表示したり、間違えた問題の類似問題を紹介してもらったりすることができます。模擬試験も作れるかも。
語学学習: 英語や中国語などの外国語で書かれた文章を、母国語に翻訳してもらったり、わからない単語や文法事項を解説してもらったりすることができると思います。
仕事
議事録分析: 議事録を記録することでキーマン分析、ターニングポイントなど分析したりするのも面白いかと思います。
資料作成: データからレポートやプレゼンテーション資料の作成を支援します。資料の構成や内容を提案ができます。
アイデア出し: いくつかのデータから新規事業のアイデアやマーケティング企画などを brainstorming することができます。
顧客対応: 顧客からの問い合わせに対して、適切な回答を提案したり、解決策を提示したりすることができます。チャットボット代わりになるか。
上記はほんの一例であり、NotebookLMは様々な用途に活用することができます。自分のニーズに合わせて、創造的に利用してみてください。
NotebookLMのデータセキュリティについて
以下のようになっています。
一応、自分のためしか使わないとしています。ただ最後の留意点を読むかぎりあまり公開しないほうよいデータは都度消した方がよいかもしれませんね。原則どこの会社もオープンデータで利用を推奨しているのでそこはガイドラインに従いましょう。
まとめ
私自身、有料版のChatGPT、Copilot、Gemini、Claud3などを利用していますが、ちょっとしたデータ利用にはNotebookLMが一番だと感じています。勤め先でRAG(Retrieval-Augmented Generation)の検証を進めていますが、その使い勝手の良さから「これで十分かも」と思うことがしばしばです。データを基に資料を作成することが多いので、効率的な使い方を見つけ次第、ぜひまたブログで共有したいと思います。.
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