世代を超えた対決:50代と20代が資格試験で学んだこと
はじめに
アラフィフである私と大学生の長男が同じ資格試験に受験しました。2022年のITパスポート、2023年の生成AIパスポート、そして2024年の基本情報技術者試験です。私はITスキルをリカレント&リスキリングする目的もありましたが、大学生活でだらけている長男にやる気を出させるためでもありました。この対決は、単なる世代を超えた競争ではなく、年齢による脳の違いが試験結果にどう影響するか、そしてその違いをどう乗り越えるかを考える良い機会でした。結果として、2人とも一発合格しましたが、各資格の点数勝負では父は全敗してしまいました。orz
脳の違い:20代と50代の比較
年齢によって脳の働きは変わり、記憶力や学習効率、集中力に影響を与えます。
研究によると、20代の脳は非常に柔軟で、新しい情報をすばやく吸収するのが得意です(Smith et al., 2019)。そのため、20代は新しい知識やスキルを覚えるのが早く、記憶力や情報処理能力が高いです。
一方、50代の脳は、これまでの経験を基にした長期記憶の保持や問題解決に優れており、過去の経験を活かして学ぶことが得意です(Johnson, 2020)。この違いは資格試験の準備や結果にも影響します。
50代の私にとって、新しい情報を覚えたり理解するには若い頃より時間がかかりますが、過去の経験を活かして問題を解くことができます。
例えば、過去に受けた資格試験や仕事で得た知識を試験に活かすことで、ただ暗記するのではなく実践的に理解することができました。年齢を重ねることで得た忍耐力や集中力も、じっくり学ぶ姿勢に役立ちました。
一方、20代は短期間で多くの情報を吸収するのが得意で、その強みを活かして試験対策を効率的に進めました。
こうした脳の違いを理解し、それぞれに合った学び方を取ることが大切です。
50代の私は経験を活かし、反復学習や実践的な応用を重視して知識を定着させました。
20代の長男は、集中して短時間で学ぶ方法を取り、過去問道場などのオンライン学習プラットフォームやスマホアプリを使って効率的に学びました。こうして、世代ごとの脳の特性を理解し、それに合った学び方を選ぶことが資格試験での成功につながります。
年齢に応じた学び方と工夫
50代の学習法
50代にとって有効な学習法はいくつかあります。
まず、「脳のリフレッシュ」を意識することが大切です。適度な運動を取り入れて脳の血流を良くし、新しいことに日常的に触れることで脳を活性化させます。例えば、毎日散歩をしたり、新しい趣味に挑戦することで、脳に刺激を与えることが効果的です。また、時間はかかりますが少しずつ学習を進め、過去の経験と結びつけることで理解を深めることも有効です。50代は過去の経験を活かして学ぶことで、新しい知識がより定着しやすくなります。
次に、記憶力を高めるために繰り返し学ぶことが重要です。特に朝や夜など、記憶に適した時間帯に復習することで、学んだ内容をしっかりと定着させることができます。朝は脳がリフレッシュされた状態であり、夜は一日の経験を振り返るのに適しています。このように「脳を鍛える」意識を持つことで、試験でも若い世代と同じレベルで競うことが可能になります。
さらに、「多感覚学習」を取り入れることも効果的です。視覚、聴覚、触覚など、いろいろな感覚を使って学ぶことで、記憶に残りやすくなります。例えば、スマホで動画教材を通勤中を見たり、手でノートにまとめを書くことで視覚と触覚を組み合わせた学習ができます。こうした複数の感覚を使うことで学習の効率をさらに高めることができます。また、実際に声に出して読むことで、聴覚も活用し、より深い理解と記憶の定着が期待できます。
50代が学習能力を高めるために
目標設定: 達成可能な具体的な目標を設定し、学習意欲を高める。
興味のある分野を選ぶ: どの年代でも共通ですが興味のある分野の学習は、モチベーションを維持しやすく、効果的な学習につながります。
多様な学習方法を取り入れる: 読書、講座受講、オンライン学習、動画や聴講など、様々な学習方法を試してみましょう。
休息と運動: 十分な睡眠と運動は、脳の働きを活性化させ、学習効率を高めます。副次的な効果で健康にもなる。
仲間との学習: 仲間と一緒に学ぶことで、モチベーションを維持し、相互に刺激し合うことができます。資格に寄りますがネットでもグループあったりするし、このために社内外の人的ネットワークを使うのもあり。
人に教えることも学習になります。
20代の学習法
20代にとって有効な学習法もいくつかあります。まず、中高年より比較的に時間に余裕があり、その時間をうまく活用することが重要です。またパソコン、スマホなどを使うことで効率的に学習を進めることができます。オンライン学習プラットフォームやスマホアプリを使って、短時間で集中して学び、必要な知識を効果的に吸収することができます。
また、スケジュールを細かく管理し、目標を段階的に設定することでモチベーションを保ちながら学ぶことができます。20代は短期間の集中力が強みなので、過去問題を何度も解くことで実践力を高めることが効果的です。時間に余裕がある分、計画的に勉強することで効率よく知識を身につけることができます。
脳の可塑性(学習能力)
「脳って、二十歳ぐらいから劣化していくだけじゃないのか?」と思ったことはありませんか?実は、私たちの脳は、一生を通して成長し続けることができるんです。それが、脳の可塑性です。
簡単に言うと、脳が経験や学習によって変化する力のことです。まるで、粘土のように、脳が環境や経験に合わせて、形を変えていくことができるんです。
脳の可塑性のメカニズム
脳の可塑性は、シナプスと呼ばれる神経細胞間の接続部分の変化によって起こります。新しいことを学習したり、経験を積むと、シナプスの数が変化したり、シナプス間の結合が強まったりします。この変化が、脳の機能を変化させ、学習能力や記憶力、適応能力を高めることにつながります。
脳の可塑性を高める方法
脳の可塑性を高めるためには、積極的に脳を使うことが大切です。
脳の可塑性に関する誤解と注意点
①年齢とともに低下するわけではない: 脳の可塑性は、年齢とともに低下するわけではありません。高齢者でも、適切な刺激を与えることで、脳の機能を維持・向上させることができます。
②個人差がある: 人によって脳の可塑性は異なります。遺伝的な要因や生活習慣などが影響します。
まとめ
今回の資格試験の対決は、単なる点数の比較ではなく、世代ごとの脳の違いを理解し、それを乗り越えるための学び方や工夫を考える場になりました。
50代であっても、今日が一番若い日だから、年齢に関係なくいつでも挑戦できるということを改めて感じます。
脳の健康を保つためには、適度な運動、バランスの良い食事、十分な睡眠が重要です。また、新しいことに挑戦することも脳に刺激を与え続けるために効果的です。
これからも自己啓発を続け、脳の健康を保ちながら仕事で活躍していきたいと思います。一方、長男も来春には就職し、入社時は同期の中で一歩リードしていると言えるでしょう。「先んずれば人を制す」、これからも互いに挑戦し続けたいと思います。