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蒼穹の見聞録17


エノクです

蒼穹が

私を
ラグラを
見つめ

涙を流す

エノク
「蒼穹‥?」
蒼穹
「この世界‥自分が守っても良いスか?」


ラドゥ
「‥それが、お前の任か?」


蒼穹
「任‥?」
遥華
「それぞれ任が存在します。ラグラ計画‥引き受けてくれますか?」


蒼穹
「エノクが創造したこの世界を、守れるなら‥自分が!」


エノク
「蒼穹‥」
「あの、このラグラ。いつ生活できる様になるの?」


ラドゥ
「安定化された大気層の気圧。テラフォーミング計画により、大気層の酸素濃度調整には、少なくとも5000年はかかる」


エノク
「え⁈そんなに⁈」
ラドゥ
「調和の取れた、多目的な生態系を目指すならばな」


エノク
「全能には及ばないなんて‥」
遥華
「最初から、完璧を目指せるものではありません。ですが、数多の生命が集う楽園となるでしょう」
「地球も打撃を与え、安定化を図ったからこそ生態系豊かな惑星へと変わったのですから」


エノク
「地球‥?」

初めて
聞く星

そちらの
テラフォーミング
計画の名前

確か‥

何て
言った
かしら?

私の
固有結界の
ラグラ計画とは
また違うみたい

演算された
ラグラ計画の
データを
ママに預け

運命に
力を
注ぐ事で

距離と二乗
させる為の
アルゴリズムで
実現する

とか

ラグラ計画には
膨大な時間を
要する為

唯物世界には
光の速さが
伴う

魂は
光速を
超え

等価交換を
実現する為の
式を完成させる
必要が
あった

それが
E=mc2‥

私もいずれ
人間として
生まれ来る為

最初の
人間として
ラグラへと
転生する
事になる

それまで
私は
蒼穹と
都市部へと
移動し
機会を
待つ事に

中枢司令部を
後にした



エノク
「‥蒼穹?」
蒼穹
「感動した」


エノク
「 」
蒼穹
「まだ、実物には時間かかるそうスね‥」
「待ち遠しい」


エノク
「そうね」
「知らなかったわ。こう言う世界創造にママが関わっていたなんて‥」

こう言う事は
ママは
教えてくれない

悪用を
防ぐ為
なのか

それとも

人類には
まだ速すぎる
真理なのか

それは
私の
インターロックを
鑑みれば

まだ
開示出来ない
事だらけで

俯瞰を
眺める

都市部から
上がる
黒煙が
まだ消えない

エノク
「私達に何か出来る事は」
蒼穹
「適当に下りるっスよ」

私達は
高度を下げ

被害の大きい
地域へと
降り立った


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