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Ragura Floating World88


エノクです!

採血
注射器
怖かったです

けど無事完了
ふらふらして
気が遠くなった

けど
これで
終わった

私はここまで

もう


魔法

生成出来
ないんです‥


厳密に言えば
式を組めない

その辺も
踏まえて
魔力腺の
透視の
精密検査も
行った

その結果

腕部だけでなく
脚部の
魔力腺も退化
していた

だから
一応
エルフだけど
魔法は使えない

けど
これで
ひと段落した



墓地


奈落に
向かい
拡張出来る
構造

初めて来る

真新しい
曽祖ハハの眠る
ネームパネル

私が立つと
曽祖父の
ネームパネルも
表示される

そして
花束を
添えた私に
3つ目の
ネームパネルが
表示された

エノク
「 」
「私‥?」



「違うよ。ママだよ」

パパが隣りに立つ

パパのママ‥

私の祖母‥
なのだと

マヤ
「私は会った事無いの」
エノク
「祖母‥どんな人?」
パパ(カズ)
「涙無しじゃ語れない」
エノク
「私もなれる?」
カズ
「ああ、なれるよ」


夏が始まる

此処に眠る
一つの家庭

我が家の
時代が一つ
幕を閉じた

父と
母と
娘の時代が


風が優しく
吹いた

その風が

私達を新しい
時代へと
運んでくれる
気がした


第三章

完結


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