精神世界物語 中編6
全身
真っ黒に
爛れ
顔の無い
下顎が
肉一枚で
ぶら下がる
片腕を
ゲンの
体に
引っ掛け
弾丸の様に
すっ飛ぶ筈の
ゲンの
身動きを
封じている
チリチリと
死臭が
増した
殺意の
ベクトルを
感じる
危険だ
雫
「下がってて」
「双子魅様」
エノラ
「双子魅?」
「はっ!」
輝く
狸が宙に
浮かぶ
デカい股の
玉袋が
揺れ
思わず
絶句した
双子魅
「雫がお世話になって
います」
エノラ
「は、はじめまして!」
双子魅
「雫」
雫
「うん、撃つね」
雫の手から
銃が現れ
撃ち放つ
肉一枚の
顎が落ちた
双子魅
「早い」
雫
「避けた‥はっ!」
トゥーハンドに
切り替えた
雫が
二丁拳銃で
黒いのを
狙撃する
俊敏
掠り
適応して
いるのか
雫は冷静
私の
背後に回る
エノラ
「え⁈」
雫
「エノラ避けて!」
エノラ
「ええ⁈」
雫
「無理か‥!」
双子魅
「背後へ」
雫
「!」
雫の背後に
移動した
霊体には
触手がある
雫の首に
絡み付き
絞められた
雫
「 」
そのまま
押し倒され
霊体の
片腕が
振り上げ
雫を殴りつけた
雫が
昏倒する
エノラ
「雫!やめて‼︎」
昏倒覚悟で
霊体を
祓おうとした
背後を取られ
触手で口元に
絡みつけられ
私は
トンネルへと
引きずり
込まれる
その先の
闇の衝撃で
意識を失った
その先は
よく覚えて
いません
誰か
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