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蒼穹のフリューゲル20


エノクです

彼は
タケ

暇があれば
この樹木と
向き合うのが
日課なのだと
言う

少し話をした

タケ
「大丈夫か?駅で
跳ねられたって聞いたぜ」
エノク
「え?」
「嗚呼‥平気よ」


タケ
「後から聞いたからな」
「ダンボール処理場に来たのか?」
エノク
「あ、はい!」

「タケ!そいつ怪物よ‼︎」

一人の
女子が
割って入る

タケが
怪訝に
睨む

タケ
「それが、何だ?」
女子
「見て!分からないの⁈」

エノク
「 」

白昼堂々
言うか

ブレる
訳には

タケが
静止する


タケ

「やめろ!」
「あっち行け」


エノク
「 」
タケ
「悪い、コイツ育ち悪いんだ」
「ダンボール処理場なら案内
するぜ」

女子は
蚊帳の外に
され
睨む

ベクトルが
痛い

ダンボール
処理場へ
案内され

古紙回収も
出来る
施設

タケも
手伝ってくれた

下ろした
ダンボールを
掴むと
次々と
ダクトへと
放り込む


タケ
「良し、これで全部だな」
エノク
「ありがとう、タケ」
「‥まだ睨んでるわ」


タケ
「ほっとけよ」
「俺にはしつこいから
迷惑してんだが」
エノク
「あの子、いつもああなの?」
タケ
「俺を前にするとな」


エノク
「?」

タケの話だと
他所では
良い顔を
するが
タケを
前にする
女子が居ると
掌を返す
と言う


タケ
「迷惑してんだ‥ちょっと
助けただけで絡んでよ」
エノク
「‥確かに、良くないわ」


フリュ
『等価交換ですか?』
タケ
「何だお前?錬金術か?」
エノク
「代償よ。産声から始まるの」
タケ
「?」
エノク
「夢や希望に満ちて
生きた人は代償として
その対価を得る為の
課題をこなすでしょ?」
タケ
「 」
「ああ」
エノク
「芯から歪んで行けば
それなりの代償も
覚悟しなきゃ
ならないわ」
「だから間違えちゃ‥」

蚊帳の外の
女子が
キレた

女子
「何、私が歪んでるって‥?」
エノク
「平和な世界にも調和は必要よ」

私の説得を
彼女の
虚言
妄言
暴言が
拒絶する

正論で
畳み掛け
マウントを
取ろうとする
女子

タケ
「野郎、警察呼ぶか?」
エノク
「ごめんなさい」
タケ
「⁈」

足元から
毛細血管を
壁伝いに出す
天井から
垂らし
食ってかかる
女子に
背後から
触れた

少し
仕掛け
させてもらう

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