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Dragon Flower3

ロカです

学校終わり帰り
最近変化がある

光の帯の様な
ものが見える
何だろう

黄金(こがね)


とても大きな


ロカ
「姉ちゃん」
イーノ
「何?」
ロカ
「最近黄金が見える」
イーノ
「 」
「見えるの?」
ロカ
「うん」
イーノ
「ロカも見えるんだ」
「龍」
ロカ
「 」
「えっ」
イーノ
「え?」

龍?
黄金だから
龍じゃなくて

姉ちゃんには
そう見えた

ロカには
そう見えなかった




日曜日

リビングに
誰もいない

エノクが眠る

可愛い

ロカ
「大きくなあれ」
「へへ」




リビングから
姉ちゃんが
入って来た

イーノ
「 」
ロカ
「へへ」
イーノ
「パパハハより
先作っちゃうなんて」
ロカ
「うん」
イーノ
「知ってる?」
ロカ
「?」
イーノ
「この下に新しい
街が出来るって」
ロカ
「⁈」
イーノ
「ネオコロッサル」
「奈落に向かって伸びる
街なんだって」
ロカ
「⁈⁈」

ビックリ

想像つかない
出来たら見てみたい
その時リビングに
カズ兄が入って来た

カズ
「聞いた?ネオコロッサル」
イーノ
「今その話してた」
カズ
「マヤとも話してたんだ」
イーノ
「すっごい穴から
行き来出来るんだって?」
カズ
「ああ!卒業したら
あの街に住もうって
話したんだ」
イーノ
「‥自立する気⁈」
カズ
「するさ、パパに
なったんだ」


カズ兄がエノクの
寝顔を見て笑う
ロカも覗き込む
笑顔になる

イーノ
「成長しても忘れた
ままよ」
カズ
「 」
「まだそんな事
言ってるのか?」
イーノ
「⁈」
「‥そんな事?
私達まだ中学
入ったばかりよ⁈」

姉ちゃん‥?
怖いよ

エノクも
泣き出した
耳が痛い

カズ
「‥見ろ。起こしただろ」
「大丈夫‥」
イーノ
「何よ。突っ走って」
カズ
「忘れても受け入れる」
「先を見るよ僕は」
イーノ
「簡単に言うわね」
カズ
「イーノ‥」

ロカは
この口論が
無事に終わって
ほしいと願った

カズ
「エノクの未来は
生かすも殺すも
僕らにかかってる」
ロカ
「うん」
イーノ
「 」
カズ
「ママがして来た事は
僕らが覚えていれば良い」
ロカ
「ロカ忘れない」
カズ
「イーノは前世を
覚えてるのか?」
イーノ
「分かる訳無いでしょ」
カズ
「ならエノクも同じだろ」
イーノ
「 」

カズ兄は
悲しそうな
顔してた

イーノ
「‥変わったわねカズ」
カズ
「‥イーノだって」
「そのままで良いのか?」
イーノ
「 」
ロカ
「 」

姉ちゃんが
リビングから
出て行った

姉ちゃん‥

カズ
「ロカ、僕はこれ以上
言えないよ」
ロカ
「ロカ、姉ちゃん
元気付ける」
カズ
「頼む」


ロカは

この時は

まだ分からなかった

カズ兄が未来を思い

姉ちゃんが過去を思う

それぞれ違う
生き方をして来た
事を‥



ロカ
「姉ちゃん開けて」

姉ちゃんが部屋に篭る

ロカ
「仲直りしよ」
イーノ
「分かってる‥」
ロカ
「姉ちゃんが心配
だから‥ね、開けて?」

ドアノブの
ロックが解除する

ロカは

うずくまる
姉ちゃんに
寄り添う

泣いてる
元気付けないと

イーノ
「‥私、間違ってるのかな」
ロカ
「間違って無い」
「カズ兄も」
イーノ
「ロカ‥ありがと」
ロカ
「ロカ、エノクの
お姉ちゃんになるから」
「姉ちゃんは姉ちゃんで」
イーノ
「ありがと‥」
「アイツ‥どんどん
私達より先行っちゃうね」
ロカ
「凄いね。カズ兄は
ブレないね」
イーノ
「何て言うかさ。
悔しいんだよね‥」

姉ちゃんの本音

悔しくて
笑わなかった
みたい

イーノ
「くよくよしてたつもり
無かったけど、確かに
カズは間違って無いのよね」
ロカ
「多分」
「ロカ達はこれで良い」
イーノ
「うん、ありがとロカ」

姉ちゃんが
ぎゅっとロカを
抱きしめた


とりあえず
ここまで?

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