Ragura Floating World21

エノクです

愛に生きて

愛で繋ぎ

愛を継ぐ

断ち切らない様に

ラグラの人類を
新しい教育で導く

そんな調和時代

私は
まだ‥幼い

---

はっ！

授業中に思いっきり
寝てた

机に垂れた
ヨダレが伸びる

前を見ると
先生が呆れ顔で
凝視する

先生
「寝ぼけナマコさん
起きたついでに
回答してもらおうかしら？」
エノク
「‥先生、私ナマコじゃ
ありません眼です」
先生
「ナマコ産業の社長に
なったら、汚職で
いくらでも沢山
言い訳並べて頭下げる
大人になると良いわ」

クラスのみんなが大笑いする

私は顔真っ赤にして
垂れたヨダレを拭った

学問は変わった

更なる調和に向けた

精神学問
精神力学
精神工学
真理教育

授業中語る先生の
ジョーク

ベクトルが心地良い

気が付けば寝入ってしまう

皆んなの笑いも
刺す様なベクトル
では無くなっていた

エノク
「ごめんなさい」
先生
「分かれば宜しい」

にっこり笑うと
先生は授業を続ける

---

授業の後

先生
「エノク、授業は
真面目に聞く」
エノク
「はい」
先生
「次寝たら、そうね‥
鼻にチョーク2本でも
刺そうかしら？」
エノク
「　」

やめて下さい
想像したら
生徒の腹筋がもたない

教室の壁に貼られた
クラスの約束を
眺める

「でも」じゃない
「だって」じゃない
「それでも」の文字‥

先生
「良いわね？」
エノク
「はい、先生の声好き」
先生
「ありがと」

先生は教室を出ると
職員室へと戻って行った