The blue sky of the outlook***
あの〜‥
僕の事を覚えて
いらっしゃるでしょうか?
きっと作者さんの様に
忘れてしまっているかも
しれませんので‥
女子寮は男性禁制で
ベランダに置き去りに
されていたのでわからないと
思います。
僕はミツルギ。
アリサさんと共にいた
剣です。
ハハ‥。
エノク
「さっきからベランダで独り言?」
ミツルギ
「ハッ!エノクさん⁈」
まぁ、一応
男の子なので、
クローゼットの中だったり
します。
雨晒しとかは無いけど、
あ、たまにあったかな?
いつもは窓際で
カーテンで
隠されてたりしてました。
マーゴさんが
窓から入って来る時
倒された事もありますが
マーゴ
「‥売ったろか?」
ミツルギ
「ひい!やめて!」
エノク
「未成年者よマーゴ」
マーゴ
「チッ」
ミツルギ
「‥‥」
そんな毎日がずっと続いて
行くんだ。
そう思ってました。
そんなある日
見知らぬ少女が訪ねて来ました。
アスカ
「お邪魔しまーす♪」
エノク
「遭難以来ね、アスカ」
ミツルギ
「アスカさん?」
アスカ
「‥凄い、本当に喋りますねこの子」
エノク
「ん、それで。どう思う?」
アスカ
「そ〜ですね〜」
何だか
アスカさんまで
腕組んで考え込んでいる‥
ぼ、僕はどうなるんだろう⁈
アスカ
「それで、先輩はどうしたいですか?」
エノク
「ん〜」
アスカ
「剣にも結局相性ある訳だし」
ミツルギ
「‥‥」
エノク
「振ってみる?」
アスカ
「そうですね」
「まあ、ナーシャ先輩に当たっても良いですけど」
エノク
「剣に愛着ある子が、一番だと思うから」
アスカ
「そうですねえ」
アスカさんが
僕をムンっと掴み上げ、
アスカ
「うーん」
エノク
「どう?」
アスカ
「コレなんですけど」
エノク
「ん?」
アスカ
「コレ‥銃ですよね」
エノク
「ん」
「アスカには重いかしら?」
アスカ
「銃2丁分の重量込み‥」
「なるほど‥」
エノク
「ナーシャの方が良かったかしら」
ミツルギ
「あの‥」
「エノクさんは僕が不用?」
エノク
アスカ
「 」
アスカ
「説明してなかったんですか?」
エノク
「あ、忘れてたわ」
ミツルギ
「 」
エノクさんの説明では、
僕を紹介してくれるってだけで
アスカさんを連れて来ただけ
らしいです。
ビックリした〜。
そんな夜の事です。
エノクさんは既に
もう普通に隠れたり
しなくて良いと
言ってました。
けど、一応男の子である
事を頑なに守る僕に
こんな事を言って来ました。
エノク
「ミツルギ、出て来て」
ミツルギ
「あ、はい」
エノクさんの表情は
真剣だ。
ミツルギ
「あの‥」
エノク
「アリサがあなたを置いてった理由だけど」
ミツルギ
「え?」
エノク
「わかる?」
わからない
何故だろう。
ミツルギ
「エノクさんはわかるんですか?」
エノク
「知ってたら教えてほしい?」
じっと見つめる。
ミツルギ
「はい」
エノク
「そうよね。でなければ魔王なんて封じたままでも大丈夫な訳よね」
ミツルギ
「?どう言う事ですか?」
エノク
「‥わざとベランダに置き去りにしてたら、ミツルギどうしてたかしら?」
ミツルギ
「ショックです」
エノクさんは少し
悲しそうな目を向けて
僕に話しかける。
エノク
「あなたと同じ子、知ってるから今度紹介するわ」
ミツルギ
「え?あ、はい‥」
「エノクさん?」
エノク
「ねぇ、ミツルギ」
ミツルギ
「はい」
エノク
「誰かを好きになったり、怒ったりした事無いの?」
突然どうしたんだろう?
ミツルギ
「エノクさん?」
「僕は、剣です」
エノク
「だから余計な感情が必要無いのね」
ミツルギ
「 」
エノク
「ねぇ、幸せを表現した事はある?」
幸せ‥?
エノク
「出会った時、アリサが強く当たる気持ち、今なら良くわかるわ」
アンドロイド
「エノク様、御用でしょうか?」
エノク
「はあ‥重いわね」
「ミツルギ、挨拶」
ミツルギ
「は、初めまして」ペコリ
アンドロイド
「初めまして」
ミツルギ
「エノクさん、紹介したい子って」
エノク
「どう?よく出来てるでしょう」
アンドロイド
「なるほど、感情を良く表現された方ですね」
ミツルギ
「え?」
アンドロイド
「これ程精巧に作られたアンドロイドはそういません」
ミツルギ
「え?」
エノク
「そうね、それも剣1本に」
僕がアンドロイド‥?
剣であり、銃であり‥
エノク
「人間の本質を無くすとこうなるのね」
アンドロイド
「私達アンドロイドにも変わらないものはありますよ」
エノクさんは悲しそうな
顔をしていた。
ドク
「エノク?お、おいどうしたその剣?」
エノク
「ミツルギ」
ミツルギ
「あ、初めまして」ペコリ
ドク
「 」
帰りの電車
ミツルギ
「僕の為にこんな場所まで」
「ありがとうございます」
エノク
「楽しかった?」
ミツルギ
「はい!良い思い出になりました」
良かったと言ってくれた。
エノクさん笑ってた。
ミツルギ
「でも、細い腕でここまで連れて来てくれるなんて」
エノク
「自分がアンドロイドだって知らない方が良かった?」
ミツルギ
「僕は、人とは違うんだって知る事がわかりました」
「今は、それで充分です」
エノク
「そう」
「タケとは気が合うかしら?」
タケ
「で、わざわざドクの家まで行ったのかコイツ連れて」
エノク
「ん、重かった」
タケ
「アリサはミツルギと施設戻っ」
エノク
「無理に決まってるでしょ。武装して施設になんて」
剣持って改札通った
エノクさんも
エノクさんですが。
タケ
「あ、そりゃそうだ笑」
「寂しくねーかミツルギ」
ミツルギ
「僕だって寂しいです。でもエノクさんもタケさんもいます」
タケ
「お、嬉しい事言うな!」
タケさんは笑ってた。
エノクさんにも笑顔が
戻ってきた。
エノク
「良かった、男の子同士気が合うのね」
タケ
「ん?気まずいか?」
エノク
「ん〜」
「わかんないのよ」
エノクさんは、
どっちが僕に合う
居場所なのか
それで悩んでいたみたいでした。
タケ
「俺が預かっても良いけどよ」
エノク
「良いの?」
タケ
「そりゃこっちのセリフだろ」
エノク
「へ?」
タケ
「全部見られるぞ」
ミツルギ
「何がですか?」
エノク
「 」
「///」
エノクさんの顔が
真っ赤になる。
タケ
「ミツルギ、エノクと何も無かったのか?」
エノク
「あ‥///」
ミツルギ
「エノクさんがクローゼットの外から変な」
エノク
「あああ」
「ミツルギ忘れて‼︎」
エノクさんが顔真っ赤で
何か気が動転していたみたい。
どうしたんだろう?
あの慌て様‥
人間じゃない僕には
良くわからないけど
エノクさんや
タケさんがくれた
色々な
思い出があります。
変わらないもの
僕は剣、銃でしかないけど
こんな僕に優しくしてくれる
人達が居る。
その中で
僕の中で
感慨を感じる事が
出来そうな
そんな気がしました。
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