精神世界物語 中編9
エノラ
「 」
雫
「エノラ?」
立ち上がる
目の焦点が
合わなくても
エノラ
「プロセスメント」
雫
「 」
エノラ
「ミリオンステージ」
「インフレーション‥」
イメージ
イメージ‥
インスピレーション
スキルアップ
そう
唱える
までも無い
ヴィジョンを
解き放て
聖釘
黒い
霊体の
片腕の
拳が
ゼロ距離に
迫る
ズドンと
白い紙飛行機の
様な物体が
黒い霊体の
暴挙を
封じる
地面に
突き刺さる
鋭利な先端が
霊体の俊敏な
動きを止め
それでも抗い
咆哮を上げる
見下ろし
意思表明する
エノラ
「絶対逃がさない」
触手が
伸び
私の首元に
絡み付き
締め上げる
そんな事は
予想通り
いつの時代も
真理なき者の
足掻き
往生際が悪い
雫が
銃を構えた
気がした
エノラ
「残念ね」
聖釘の
先端から
撃ち放つ
一瞬で
トンネルの闇が
眩く輝く
黒いなれ果ては
グッタリと
倒れ込み
沈黙した
これで良い
意識が飛ぶ
そこから先は
覚えていない
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