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lost kingdom34


エノクです

親方さん達を
オウドリーフへと
送り届ける為
案内する


左腕に
巻いた
包帯の
出血が
霧となり

止まる

まだ痛い

お姉ちゃん達が
心配していた

イーノ
「怖い人達だわ」


ロカ
「あの町もう行きたくない」


エノク
「ん‥」
「あ、エトラ」

エトラが
私の左腕を
見る

エトラ
「腕見せて」


エノク
「え?」
エトラ
「痛くないから」
「シュタルククーア」

そう言うと
エトラの掌が
輝きに
包まれる

エトラが
唱えると
それは
30秒間
続いた

エノク
「 」
「‥消えた?」
エトラ
「もう大丈夫」
エノク
「あ、痛くない⁈」
「エトラ、凄い!」

エトラは
心配していた

エトラ
「エノクばかり酷い目に合う」
「どうして‥」


エノク
「分からない‥けど」
「ありがとう」


エトラ
「私、これしか出来ないよ?」
エノク
「良い。私は嬉しい」
カズ
「エノク、銃で腕を
吹き飛ばされたって本当⁈」
エノク
「ん。エトラが回復して
くれたから」


とても
暖かい
輝きが

エトラの
おかげ



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ママと
ベアルーヌさんが
話をしてる

カナ
「どの町もレジスタンスで
溢れかえっていたとしたら」


ベアルーヌ
「こればかりはな」
「変化も控えるべきか」


エノク
「ママ。出血止まった」
カナ
「エノク」

ママが
私を
そっと
抱きしめる

カナ
「みんなも聞いて」
「城に残って」
エノク
「 」
「え?」
ベアルーヌ
「お前達を危険な目に
合わせる訳にはいかない」
「城に戻ったら置いて行く」
イーノ
「え⁈」
カズ
「僕達はまだ小さいから」
カナ
「‥一人歩き出来るまでは
城に残ってほしいの」
エノク
「 」
「はい‥ママ」

ずっと
一緒に
行動していた
私達が


初めて
城に残って
ほしいと
言われた

エトラ
「エノクが危険な目に
合わないなら、私それでも良い」


カナ
「そうね」
「みんなもお願い」

私達の
安全も
考えた
決断だった

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