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lost kingdom31



エノクです

一夜明け

十字架の
ブリッジ

オペレーターの
メンバー
交代時間

パパが
船長として
見てくれていた


カナ
「おはようトマリ」
「交代よ」


トマリ
「嗚呼、おはようカナ」
「助かるよ」


エノク
「パパ、おはよう!」
「後は任せて」


トマリ
「おはよう、エノク
ベアルーヌさんも
そろそろ来るかな」
「じゃあ、後は頼んだよ」

パパは
寝室へと
向かった

十字架の
船内は
静か

ゆっくりな
航海



改めて
大陸の広さを
実感させる

エノク
「ママ、今何処?」
カナ
「マップ的には此処ね」

ゲームとは
違い

容易く
大陸横断
出来るもの
ではない

船員
「これまで集落は確認
されていません」
カナ
「居ないものね」

起伏の
高低差
故か

人里に
適さない
地形が続く
航海では
無理もない

その時


船員
「田舎町です」
カナ
「やっと見つけたわ!」
ベアルーヌ
「どうだ?」


カナ
「おはようございます!
やっと見つけたわ」
ベアルーヌ
「一晩かかるとはな」
「魔女狩りの可能性もある
慎重に行こう」


カナ
「そうですね。エノク
分かった?」
エノク
「はいママ」


モニターに
映る
小さな町

エトラ
カズ兄
お姉ちゃんも
起きて来た

エトラ
「エノク、おはよう」
「あれがそう?」
エノク
「おはよエトラ。あの町
みたいなの」

イーノ
「平和ならどんな町でも
良いよね?」


ロカ
「どんな町かなぁ?」


ベアルーヌ
「平和なら問題無いのだが」
カナ
「ええ。異端審問でない事を
証明しなければ」

巨大な
十字架での
訪問

やはり
下では
騒ぎに
なっているの
では

みんなで
転移した




それほど
大きな
町では無く

巨大な
十字架では
覆い尽くして
しまう



一見
平和に
見える

ベアルーヌ
「魔女狩りは無さそうだが」
カナ
「はい。男性が多い気がします」


男が
こちらを
凝視する

やっぱり
女性が
少ない
せいか

魔女狩りの
後のせいか

私達を
異端の様に
見つめる

お姉ちゃん達の
後をついて行く

ロカ
「ねぇ、大丈夫?この町」


イーノ
「エノク、逸れちゃ駄目よ」



エノク
「ん」

町を
見渡す限り

何か違う

本当に
平和なの
だろうか?

ベアルーヌさんが
町の人に
聞いてみた

ベアルーヌ
「この町の長は
こちらだろうか?」

男が
無言で
指を指す


男が
口を開く


「アンタら異端審問か?」
ベアルーヌ
「とうの昔に解散した」
「伝令すら無かったのか?」

「じゃあ、あの
十字架は何だ?」
「此処には魔女は居ない」
カナ
「この町にも異端審問が⁈」
ベアルーヌ
「その様だ。話がしたい」

男は
無表情だ

こちらの話を
聞いてくれる
だろうか

エノク
「ん?」
「 」

一瞬の
隙を
つかれた



私は口を
押さえられる

叫ぶ事が
出来ず

男達に
路地裏へと
引きずり
込まれた

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