蒼穹のフリューゲル63

あ、私？

マナです！

突然
モニターに
現れた
巨大な怪獣が
政界で
大暴れ

ラグラに神獣が
現れただとかで
たちまち
盛り上がる

みるみるうちに
大きくなるわ

落ち着いた
戦略で
次々に
ユニットを
破壊するわ

十字架で
ホームラン
打つわで

強く
且つ迅速で

その度に
ラグラの
救世主の戦略に
歓声が上がる

‥そこまでは
順調だったの

突然だった

閃光が

岩石を纏う
太陽から
発せられた

突然の
猛攻に彼の
背中の結晶体が
無残に
粉砕した

絶叫を上げて
倒れ込む

私達は思わず
口を塞いだ
会場は騒然とする

再び閃光が
彼を襲う

爆炎と共に
夥しい血の量が
大量に吹き出し
雨となる

背中が
抉れ更に
粉砕し
肉塊と結晶が
飛び散る

辛く

苦しそうに
身を捩る彼

起きて

負けないで

目にいっぱいの
涙が流れた

止まらない

三度目の
閃光が来る

やめて

もうやだ

その時だった

マナ
「閃光が消えた⁈」
ディール
「一体⁈」
アリサ
「お姉ちゃんとタケが
打ち返した‼︎」

え⁈

何で⁈

何故
タケと
エノクが
政界に⁈

ディール
「なんて事‥」
マナ
「　」

閃光は
岩石太陽の
威力を上回り
カウンターで
跳ね返す

向こうも
また撃ち出した
再び閃光が
消え跳ね返す

爆破

沈黙‥

マナ
「‥やった？」

アリサ
「お姉ちゃんと
タケが起きない」
マナ
「　」
「先生！私達も
政界へ！」

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政界へと
皆んなで
転移した

あの中に
タケとエノクが？

⁈

何かおかしい

マナ
「身体が‥」
ディール
「分解してる⁈」
アリサ
「お姉ちゃん‼︎」
「タケ‼︎」
マナ
「反応が無い‥」
シャル
「とーちゃん！」
「かーちゃん‼︎」

分解が
進んでいる

涙ながら
ただ見つめる

アリサも
シャルも

涙ながら
必死の
声掛けをする

ゼンキ
「タケェ‼︎」
「起きろ‼︎」
「エノク‼︎」
マナ
「内包者は
死なないでしょ」
ネネ
「その筈だけど」
ネグロ
「あんなに大きくなる
なんて‥」
マナ
「起きて」
「エノク‥タケ」

分解が完了し
終わるまで
約1時間ほど
かかる

あれほど
流れた
血の雨が
赤い霧となる

赤い血管の束が
ようやく
球体を
型取る様に
見えてきた

この中に
二人が⁈