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蒼穹のフリューゲル22

改修版



エノクです

嗚呼

これは
問題だ

いつも通りの


通学

それが
机を見た途端

本質を
揺さぶり
殴りかかる

殴り書き
呪詛の羅列

机に
びっしりと
書かれている

ネグロ
ビオラ
ネネの
心配そうな
眼差しが
向けられる

エノク
「誰が?」
ネグロ
「僕達が来たら」


ビオラ
「こんなになってたのさ」
ネネ
「酷いよ」


エノク
「 」

分かっている

私を
特定し

机に仕掛けた
この報復


間違い無い

匂いの
残留が
立ち込める

不愉快

彼女は
この
クラスに居る

匂いで
特定した



クラスの
静寂が続く

机を
傾けてみる

ゴミが落ち
椅子に
かかる

3人が
驚いた

ネネ
「‥⁈」
ネグロ
「机の中まで⁈」


ビオラ
「エノク、先生に相談さ!」


エノク
「そうね‥けど」


此処で
ブレる訳には
いかない


此処で
元凶を
炙り出す
訳にはいかない

先生が
やって来た

いつもと
違う雰囲気を
察したのか

声を掛け
私に向ける


ディール
「‥どうしたの?」
エノク
「机の予備は有りますか?」
「これが」
ディール
「 」

先生の
剣幕が
鋭くなる

とても
良い気分な
筈がない

ぐっと
涙目で
堪えた


エノク
「 」

ディール

「誰がやったの?
名乗り出なさい!」

人間の
本質を
叩き込まれた

ぐっと堪え
私は
先生に
提案した

あの女

更生が
必要だ

先生に
話す

エノク
「先生、少し向き合ってみます」
ディール
「駄目よこれは!貴女だけの
問題では」
エノク
「はい。だから吊るし
上げれば更生出来ないので」
ディール
「 」
エノク
「少し一人で向き合って
手に終えなければ」
「その時は宜しくお願いします」


ディール
「エノク」

授業の時間は
始まっている

仕方なく

休み時間に
なるまで


私は
この机で
勉強した

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