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蒼穹のフリューゲル19

改修版



初めての
休日

部屋の
ダンボールの山を
全て片付けて
畳んだ

ようやく
これで
生活出来る

この
コロッサル
グラッド・シエルは

お陰様で
私の
新しい
生活の場
となる



献立に
困ったら
ネネに
相談

ビオラや
ネグロは
博識で
物知り
だから

分からない
事は
彼らが
答えてくれた

畳んだ
ダンボールを
束にする

エノク
「一度に運ぶには多いわね」
フリュ
『そこで第三形態です』
エノク
「そうね。三つに分けましょ」

束を
三つに分け

畳んだ
ダンボールを
血管で
持ち上げる

これを
片付けて
荷物整理は
完了

エノク
「フリュ、ダンボールの
処理は何処なの?」
フリュ
『案内します』

まずは
玄関ドアを
施錠すると

女子と
目が合う

ギョッと
すると
私は笑顔で
挨拶した

どんな風に
見られても

もう
内包者で
ある事は
隠さない



非常階段で
降りた

エントランスまで
降りる

エノク
「えっと」
フリュ
『あちらです』


エノク
「嗚呼、奥の方なのね」
「 」
フリュ
『お姉さん?』

樹木に
向き合う
男子生徒に
目が止まる

エノク
「 」
フリュ
『何してるんでしょ?』
エノク
「静かに」



式の
輝きと共に
低い声が
響く

リベラシオン

男子生徒は
ベクターBOXから
バスケットボールを
召喚する

ボールを
バウンド
すると

樹木の
幹に向かい
構える

フリュ
『?』
エノク
「バスケットゴールが幹の上部に
付けてあるわ」
フリュ
『あ、ホントですね』

構え



しばらく
すると
投擲する

ボールは
ゴールへと
投入され

根っこに
跳ね返り
男子生徒の
元に
戻って行く

エノク

「凄い!」

フリュ

『おお!』

男子
「誰だ⁈」

男子生徒が
振り向く



しばらくして
彼は答える

男子
「いや、お前の方が凄いぞ」


エノク
「え?」
フリュ
『確かにです』
エノク
「あ」

後ろの
ダンボールに
気付くと

ただ
笑って
誤魔化すしか
なかった

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