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ドラの翼で 九

蒼木ヶ原の辺り

樹海の入り口

爺ちゃん
「マキ!よくぞ戻った!」
マキ
「酷い目に遭ったけど笑」
爺ちゃん
「しかし何じゃこの男」
マキ
「冤罪よ。ついで」


爺ちゃん
「むむ⁈」
レイド
「薬師の者です」


爺ちゃん
「ずぶ濡れじゃ。水路か⁈」
マキ
「ドラが道を開いてくれたわ」
爺ちゃん
「でかしたぞ!ドラ!」
ドラ
『疲れた〜』

笑った

生還を
果たして

そして
此処を離れ
なければ

私達は
ずぶ濡れの
レイドさんと
別れ

森の

野道を
歩き

大江戸大町を
離れた




夜明け

明るく
なっていた


爺ちゃん
「野道を歩く足じゃぞ?」
「仏壇背負うワシに
マッサージを要求とは」
マキ
「爺ちゃんが良いんだよね」
ドラ
『疲れた〜』
爺ちゃん
「是非も無い‥」
「重いぞ」

仏壇を背負う
爺ちゃんが
容赦無く
地べたに
うつ伏せの
ドラを踏み付け
背中の
粒子加速器官を
マッサージ

ドラも
寝息を
立てる
心地良さ

マキ
「此処も捜査範囲に?」
爺ちゃん
「時間の問題じゃ」
マキ
「地上からのクレーター」

マキ
「Dr.と合流するんでしょ?」
爺ちゃん
「合流する前にワシは
やらねばならん事がある」


マキ
「何?」
爺ちゃん
「鏡を封印する」
ドラ
『ドーランの?』
マキ
「ドラ、おはよう」
「何処へ封印するの?
日本出てからすれば」
爺ちゃん
「日本でじゃ」
「ドーランに鏡の在処を
悟られる訳にはいかん」
マキ
「よく分かんないわね」

要するに
禁忌を起こ
させない為に
ドーランと鏡を
引き離す為
距離を取る

とか

マキ
「宝玉を封印する為
なのは分かるけど
よりによってこの
日本を選ぶなんて」
爺ちゃん
「日本では無い
この奈落じゃ」
マキ
「あ、なるほど!」

納得した

鏡は
磨かれた
銅製で
光沢がある

重みのある
手鏡だ

爺ちゃん
「ワシは先に行く」
「此処からなら
合流出来る筈じゃ」
マキ
「気をつけてね
追っ手も来るかも」
爺ちゃん
「そうじゃな」


そう言って
爺ちゃんは
一人

仏壇を
背負って

私達と
別れた




マキ
「行っちゃったね」
ドラ
『マキ、どうするの?』
マキ
「もちろん合流‥と
いきたい所だけど」

さてと

どうやって
合流するか


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