見出し画像

ドラの翼で 五

黒煙を
突っ切り

迫撃砲の
破壊に向け
高度を
上げる

この煙が
爺ちゃんを
逃す
狼煙になる

まずは

ドラ
『撃って来るよ』
マキ
「威力絞って、行くよ」
ドラ
『絞って良いの?』
マキ

「ドン!」

ドラの
眼光が光る

開いた
口から
細い閃光が
伸びた

砲撃を
貫通すると
浮遊砲目掛け
破壊した

戦略

ドラ
『凄い、貫通した!』
マキ
「問題はあの御用艇ね」

表向きの外装
武装らしき
物は見当たらない

これを
導入する
メリット

徳永公‥

御用艇から
離れよう

その時

「無駄な抵抗を止め
投降したまえ」
「御用艇は地の果てまで
君を追跡出来る」

マキ

「誰⁈」

「腹を割って観念したまえ」

マキ
「だから誰って
聞いてるのよ⁈」

この男

上昇すると
御用艇に乗る
一人の男が
サングラスをかけて
立つ

涼しげな
表情で
指示を出す

スミス
「縛陣始動」
AI
「相手は子供です」
スミス
「死ぬ訳では無い。やれ」


御用艇の
四隅の
提灯が
裂開する

マキ
「何⁈」
「ドラ、離れ」

一瞬で力場が
展開され

全身を
麻痺させられる

力場は
苦痛から
激痛に
変わり

絶叫し

私達は
御用艇の
直上に
落下した

スミス
「嗚呼、殿はこうも
言われた」
「泣かぬなら
殺してしまえ
とな」

AI
「残量ゼロ」
スミス
「役立たずが」

舌打ち

いつの時代も

スミス
「まだ動くか」
マキ
「 」
ドラ
『マキ、この人怖い
言葉平気で使うよ』


ゆっくり
立ち上がる

異端と
呼ばれようと

私は
諦めない

マキ
「育ちが悪いのよ」
ドラ
『あ〜』
スミス
「何を独り言を」
マキ
「アンタ、此処の
人間じゃないわね」
「目的は何?」

聞かなくたって
分かる

この男
幕末の
志士にでも
なろうと
言うのか

マキ
「この幕末を壊したい人?」

男は
銃口を向け
頬を吊り上げ
ニヤッと笑う



人間に
出来る表情を
超えている

スミス
「君が持ちうる
全ての能力で
乗り越えて
見せてくれ」
マキ
「⁈」

取り囲む
2隻の
御用艇が
同時に
提灯を
裂開させる

まずい
流石の
私達でも
2隻分の
結界術は

銃声

側頭部に
鈍痛

私は衝撃で
倒れ込む

マキ
「 」


撃たれた⁈

ドラ
『マキ⁈大丈夫?』

痛みで
涙が出た

力場が
形成される

男の周囲を
半球体の
シールドが
形成されている

もつのか?

殺傷
レベルで
全身激痛が走り
私は
絶叫と共に
昏倒する

AI
「シールド残量僅か」
スミス
「使えん」
AI
「貴方が異常なだけです」


身動きが
取れず
ドラも
沈黙する

ガシャンと
鉄の足音を
立てて
足軽隊が出動する

此処まで‥?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?