
lost kingdom32
エノクです
口を
押さえられ
声も
出せず
数人の男が
私を路地裏に
連れ込み
地面に
叩き付けた
何をする
気だろう
抵抗させまいと
大人が腕を
押さえつけた
エノク
「何⁈」
男
「異端審問が!知らん
ガキまで利用するとは」
「どうする?」
男2
「吐かせろ。銃を貸せ」
男3
「怪物かもしれんぞ」

え
銃?
ショットガンを
取り出すと
私の左腕を
吹き飛ばした
真っ赤
たまらず
悲鳴を
上げた
それでも
此処を
知らせたい
声に
ならなくても
渾身の熱線を
上空に
放った

カナよ

何
エノクの
悲鳴⁈
上空に
向かい
閃光が
伸びる

イーノ
「エノク⁈何で⁈」
「さっきまでいたのに!」

ロカ
「エノクの悲鳴!」
「あの熱線‥あ、ママ⁈」
エノクは
そこに
立って
いた筈
裏へと
続く
路地裏に
向け
走った

なら
この先に
数人の男
倒され
横に
押さえ
つけられた
血塗れの
エノク
左腕が
真っ赤に
転がり
言葉を失った
カナ
「 」
「貴方達!」
腰から
飛び出す
紺青色
(こんじょう)の
尻尾で
群がる男を
薙ぎ払う
勢い
衝撃で
男の持つ
ショットガンが
砕ける
エノクを
押さえつける
男達は
壁に
打ち付けられ
昏倒する
失った
左腕を見た
エノクが
更に悲鳴を
上げた
駆けつけ
エノクを
抱きしめる
エノク
「ママ!」
カナ
「もう大丈夫」
昏倒
し損ねた
男を
睨む
男
「 」
カナ
「答えなさい。目的は何?」
男2
「異端審問が!」
「十字架‥やはり
怪物揃いか!」
カナ
「解散したと説明したわ」
「貴方達、まさか!」
まさか
異端審問の
レジスタンス?