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精神世界物語 中編14
隣りの
うめく声
まだ
聞こえる
ええい
眠れん
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消灯時間は
過ぎている
トイレに行く
フリをして
廊下を覗く
看護婦さんは
いない
うめく声の
元へ行く
私が隣りの
病室を覗くと
うめき声は
ピタリと
止んだ
嗚呼
そう言う
事か
廊下
エノラ
「何故うめくの」
声
『うう』
エノラ
「夜は静かに」
病室に戻る
ベッドに
横になると
案の定
ついて来た
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うめきながら
首元に
手を伸ばす
首元のアザに
反応したのか
手を止めた
金縛りも
首を絞め
られるのも
慣れている
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/114736451/picture_pc_97cf2d62ca96d0564f60a272d3307a2a.png?width=1200)
エノラ
「どんな結末だって
後悔は絶対しない
自分の問題よ」
「それをみんな
忘れてるから」
うめき声が
消えた
エノラ
「等価交換は
心一つで決まるから
絶対間違える訳には
いかないの」
影は
動かない
しばらくして
ゆっくり
壁の方へと
消えた
溜め息
嗚呼
これで
やっと寝れる
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