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蒼穹のフリューゲル21

改修版


食って
かかる
女子


タケも
困っている

仕方ない

仕掛け
させてもらう



足元から
毛細血管を
壁伝いに出す

天井から
垂らし

食ってかかる
女子に
背後から
触れた

後ろ髪を
後頭部から
そっと接触
させる

女子
「ひっ!」
エノク
「 」
タケ
「何驚いてんだ?」
女子
「今、私の髪に‥」
「キャア‼︎」

ふくらはぎに
血管を接触
させる

悲鳴を上げ
たまらず
逃げ出した


エノク
「はあ」
タケ
「何だアイツ?」
「ん?」
エノク
「人間こんなものよ」



血管を
格納すると
タケは
私に
気付いたのか

吹き出す様に
笑いころげた

取り繕っても
人間の
絶対領域は

何処かに
綻びが
存在する

それだけ臆病な
要素がある

何より
更生が
必要だ

タケ
「凄いなエノク!」
「しかし面白いな。その話」
エノク
「え?」


タケ
「等価交換か。もっと
難しい話だと思ってたが」
エノク
「タケ‥」

不思議

彼は

何処か
安心する

私は
タケの前で
微笑んでいた

タケ
「ありがとなエノク‥
あの女には俺も困ってたんだ
けど俺だってきつい言葉は
使いたくなんいんだが」


エノク
「分かるわ。タケは
そんな人には思えないから」
タケ
「 」
エノク
「あ、そ、何となくそんな気が
しただけよ笑」

タケの
顔が赤い

私も
真っ赤に
して笑い合った


タケ
「けど、巻き込んだ様で悪いな。
アイツやたら執念深いから
気をつけろよ?」
「何があったら教えてくれ」


エノク
「そうね。しばらくは
油断しないで警戒する
必要があるかしら」

楽しいと
思えた
タケとの
出会い

希望が持てる

そんな気がした



翌朝

いつも
通りの朝

いつも
通りの
通学

教室に
来るまでは

エノク
「何‥?」

違う

みんなが
私を見る

何だろう

今までと
全く違う
ベクトルで
見つめる

自分の
席に着くまで

その原因に
気付かなかった

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