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蒼穹のフリューゲル17


エノクです!

先生と
教室へと
向かう


エノク
「此処に来て良かった」


ディール
「ルースでは友人に恵まれ
なかったでしょう」


エノク
「はい。だからこそ」
ディール
「私も貴女達を見てるわ」

教室へと
たどり着くと
先生が
手を叩く

私は
席に戻った


授業中

後ろの
席の子が
声を掛けた

エルフ族の
マナと言う

マナ
「ね」
「事故っても死なないの?」


エノク
「ん?」
「元に戻る感じかしら」
マナ

「マナよ。エノク、宜しくね」


エノク
「宜しく!」

ディール
「 」

先生と
目が合ったけど
大目に見てくれた



休み時間

ゼンキが
声を掛ける

エノク
「学校の中心部?」
ゼンキ
「ログを頼りに行けよ」
「送るぜ」
エノク
「ええ」

何処かしら?
折角なので
単身向かう

証明の無い
暗い廊下は
ドーナツ型の
本校の構造の為
真っ直ぐ
では無い

keep outの

ログは
その
向こう側

エノク
「 」
フリュ
「ゾクゾクします」
エノク
「今回きりよ」

柵を越えて
奥へ進む



フリュが
明るく照らす

照明要らず

暗がりの中
壁が
岩肌へと
変わる

側溝に
流れる
水の音

校舎の
屋上からは
水が流れていた

フリュが
照明の
輝度を
下げる

フリュ
『何があるんでしょ?』
エノク
「分からないわ」

すると

分厚い
アクリル板

巨大な
天然水槽

アクアリウムが
姿を見せる


エノク
「す、凄い!」
フリュ
『中心部はこの天然水槽
だったんですか⁈』

悠々と泳ぐ
水槽内の生物

ずっと
眺めていたい
この場所に
ゼンキと
ノイルが
後から
やって来た

ゼンキ
「どうよ?」
エノク
「 」
「二人共‥此処は一体⁈」

コロッサルグラッド・
シエルの
古代湖の
地下水槽

ゼンキ
「この街が出来る前から
あったそうだぜ」
エノク
「遥か昔に?この生態系を
研究する目的かしら?」


ノイル
「それだけじゃないみたいよ」

学生の
立ち入りを
制限したり

特定の場所は
入れない
箇所がある
この学校


エノク
「この学校、謎が多いわ」
ノイル
「デートにピッタリよ」
エノク
「ええ、素敵だわ」
「ありがとう、この場所に
案内してくれて」
ノイル
「 」

笑顔で
返すも

私の笑顔には
寂しさが
隠せずにいた

ゼンキと
ノイル

二人の様な

大切な
誰かが

私には
まだ無いから

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