精神世界物語 中編2
人の群れ
雫に
遠くを眺め
私は
呟いた
エノラ
「見える方と見えない方」
「どっちが幸せなんだろ」
雫は
変わらない
笑顔で
答える
雫
「そりゃ見えない方‥
あ、どうかな?」
「見えたら良い
ものもあるよね
未来とか」
エノラ
「おお!」
とか言って
着いた
学校
騒つく
休み時間に
なった途端に
一人の
男子生徒が
机をバンっと
叩き
私を見る
ゲン
私と
対極的な
容姿である彼は
メラニズム
全身
真っ黒な体に
地毛の金髪
深い
コバルトブルーの
瞳
学校では
落ち着いた
雰囲気で
クラスに
紛れる私とは
違い
彼は
鉄砲玉だ
少しは
落ち着いて
ほしい
オタオタと
気まずい
表情で
聞いて来た
ゲン
「エノラ!俺って臭いか?」
エノラ
「 」
目を丸くして
ゲンを見る
匂わない
ものでも
勘繰ったのか
ゲン
「女子がよ、何か
臭そうにみるからよ」
エノラ
「ん〜」
私は机から
立ち上がる
ゲンをくんくん
嗅ぐ仕草をする
赤面する
ゲン
なるほど
真顔で
こっそり言う
エノラ
「屋上に来て」
ゲン
「は?」
エノラ
「祓うから」
ゲン
「はあ⁈」
大きな力
宜しく
お願いします
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