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ドラの翼で 弍


Dr.マードックだ
俺の子

マキと
ドラ

それと

親父‥

共に
生活を
果たしたかった

大江戸大町に
帰らせるべき
だったのか

そんな俺を
親父は
フッと笑い

俺の
その船で
攫ってみせろと
言っていた

俺は
強襲も
出来ない
臆病な
博士だ

鎖国日本
(ヒノモト)

我が家の
文献を奪い
徳永は
城を構える

それでも
争いは
望まない

ペリー提督の
大船団は

ラグラ周辺の
調査に向かわれ
大気圏を
離脱なされた



この
大江戸幕府
裏では
必ず何かある

裏で燻る
野望は必ず
本性を現す

意を決して
徳永幕府に
交渉を進める

徳永家康
「引かぬかDr.」
Dr.マードック
「何故調和を欠く徳永公」
「星間条約に背くなら
家族や文献に手を出す
メリットは何処にも
あるまい?」

日本に
我々が
相応しく
無いなら
早々にでも
此処を離れよう

だが
マキは
爺ちゃんと
婆ちゃんを
残す事は
出来ないと

俺から
離れた

徳永の表情は
変わらない

徳永家康
「ならばワシは待たぬぞ」
Dr.マードック
「何?」
徳永家康
「御用艇が我が領空圏に
潜入する人影を捉えた」


そこに映る
ドラと
マキの姿に
絶句した


徳永家康
「御法度だな」
「Dr.」
Dr.マードック
「 」
徳永家康
「御用艇、浮遊砲の
準備にかかれ」

Dr.マードック
「子供相手に⁈」

「よせ!禁忌を犯す
気か、徳永公!」

させん

禁忌を犯せば
この
大江戸大町街は
火の海だ

幕末の世に
自ら愚行に
乗り出すとは

徳永公を
惑わす
元凶が側近で
燻っている

マキ

気をつけろ

幕府から
離れるんだ
一刻も早く

御用艇の
武装は
外観では
特定出来ん

説明も
出来ず
お前達は
俺から
離れてしまった

ドラは
双子の
兄弟だ

ドーランが
俺の隣で
聞いていた


ドーラン
「博士‥」
Dr.マードック
「父さんと呼んでくれ」
ドーラン
「はい、父さん」
Dr.
「このままには
出来ん」
「急ぐぞ!」
ドーラン
「はい!」

大江戸大町には
夜になる
頃だ

強襲覚悟で
向かう



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